「たし算・引き算ができない」算数だけが極端に苦手なのは、学習障害の可能性が…! その困りごとの本質
数の概念の理解や論理的思考が苦手
算数の基礎となるのが「数処理」と「数・量の概念」の理解です。算数が苦手なLDでは、この部分につまずきがあり、数そのものがわからず、計算が進まないことがあります。 ■数や量の理解、計算の決まりごとがわからない 算数が苦手なLDのタイプでは、算数理解に必要な下記の要素などに不足がみられます。 また、計算するための必要な手続きがわからないために、スムーズに計算することができないケースがあります。複雑な計算をするために必要な「数的事実の記憶」につまずきがみられることもあります。 特に算数の文章問題の苦手さは読解力の弱さだけでなく、数式の意味の理解が困難で、文章と数式を結びつけられないといったことも大きく影響しています。文章から論理的に数式を立てること(数的推論)が難しいのです。 ■答えに結びつけることが難しい 文章問題が苦手なのは、単なる読解力だけの問題ではありません。 そのほか、ADHDの併存により不注意の傾向が強い場合は、かぞえ間違いや計算間違いなどケアレスミスが起こりやすくなります。 続きは<「友達の話を聞き間違える」「うまく聞き取れない」そんな学習障害の原因とは>で公開中!
高橋 知音(信州大学学術研究院(教育学系)教授)