女性が知っておきたい「おひとりさまの老後の現実」年金と貯蓄はいくらか
2022年が始まったと思えば、残り約10日で1月も終わります。まだ今年の目標のために具体的に動けていないという方は、そろそろ動き始めたい時期ですね。 【図表】40代の貯蓄分布はどれくらい? 新年の目標の一つとなりやすいのが「お金」にまつわること。今回クローズアップしたいのは「おひとりさまの女性」です。 女性の平均寿命は87. 74年(厚生労働省「令和2年簡易生命表」参考)。男性の平均寿命は81. 64年ですから、男性と比べるとおよそ6年長いのですね。一生独身であったり、結婚しても離婚や死別となったりと、おひとりさまになる可能性は誰しもあります。 ではおひとりさま女性の老後の「お金事情」はどうなっているのでしょうか。その現実を確認していきましょう。
おひとりさまの年金額【最新版】
国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集 2021年版」によると、2015年には50歳時のおひとりさまの女性は未婚の方で14.06%、離別の方で10.18%、死別の方で1.88%でした。あわせると約26%の女性が50歳時におひとりさまとなります。 老後のお金の柱となるにはまず「年金」ですが、その年金額もそれまでの背景によりさまざまです。 自営業や専業主婦の方が加入する「国民年金」なのか、それとも会社員や公務員の方が加入する「厚生年金」なのか。厚生年金ならば、加入していた月数や収入はどれくらいかによっても異なるのですね。 参考までに2021年12月に公表された厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」」より、国民年金と厚生年金の平均月額を確認しましょう。 【国民年金】1カ月の平均額 全体平均月額:5万6252円 ・男子平均月額:5万9040円 ・女子平均月額:5万4112円 【厚生年金】1カ月の平均額 全体平均月額:14万4366円 ・男子平均月額:16万4742円 ・女子平均月額:10万3808円 国民年金ならば男女差はそこまでなく、月に5万円台。厚生年金は平均が約14万円ですが、男性は約16万円、女性は約10万円と差が見られます。 これは女性の方が育児などで離職をしたり、扶養内で働かれたりすることが多いこと、また男性に比べて収入が少ないことも影響していると考えられます。 少し前の資料になりますが、厚生労働省の「平成29年老齢年金受給者実態調査(特別集計)」より、配偶者がいない女性の平均年金月額をそれぞれの属性で確認しましょう。 【配偶者なし世帯(女性・65歳以上)】平均年金月額 ・未婚:11万9000円 ・離婚:8万3000円 ・死別:12万1000円 平均で見れば、未婚と離婚の女性では年金月額に3万6000円もの差があります。この平均額の傾向を知った上で、まずはねんきん定期便でご自分の年金額などを確認するといいでしょう。