洋上風力発電、九州で動きが活発化 相次ぐ実証実験や関連産業誘致…普及の壁はコスト高
九州で洋上風力発電を巡る動きが活発化してきた。九州は適地が多いとされ、関連産業の集積を目指す自治体も現れている。ただ、陸上に設置する風力発電に比べ、洋上風力は発電コストが高いなど普及に向けた課題もある。九州の可能性を探った。(具志堅聡) 北九州市の沖合約15キロの響灘。青空の下、直径100メートルの2枚羽を備えた巨大な風車が力強く回転する。水深約50メートルの比較的浅い海域に設置した日本初の洋上風力で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などが約5年かけて実証運転にこぎ着けた。 「わが国における洋上風力の歴史をさらに1歩進められること、北九州から実証研究の成果を社会に発信していけることは大変意義深い」。NEDOの及川洋副理事長は5月下旬の運転開始式で力を込めた。 洋上風力は、風車を載せた土台を海底に固定する「着床式」と、基礎を海に浮かべる「浮体式」の2種類に大別できる。水深50メートルを境に着床式と浮体式の経済性が入れ替わるとされる。
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