「拉致問題」再調査を約束、北朝鮮の狙いは? /辺真一「コリア・レポート」編集長
■万景峰号問題
万景峰号の問題も同様です。 「人道目的の北朝鮮籍の船舶の日本への入港禁止措置を解除すること」に同意した以上、「万景峰号」が人道物資を運び、日本人墓参団や北朝鮮にいる親族との再会を目的とする在日朝鮮人らのために利用されるなら拒むわけにはいかないようです。 唯一進展を妨げる要因があるとすれば、北朝鮮によるミサイル発射と核実験です。8月に行われる米韓合同軍事演習(フリーダムガーディアン)の「対抗カード」として温存しているようですが、仮にこのまま自制すれば、日本との国交正常化を視野に入れているので拉致問題は進展するものと思われます。 何人が生存し、帰ってくれば拉致問題の進展と言えるのか、その線引き、基準を定めるのは日本側にありますが、どうやらこれが最後の調査となるのは間違いないようです。