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取材を通じて感じた渡辺直人の「人間性」の3文字だけで収まらない人柄の数々

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週刊ベースボールONLINE

「直人さんいないのマジキツイ」

 9月12日、楽天イーグルスの渡辺直人選手の引退が発表された。直人選手と初めて話したのは、西武ライオンズの取材を始めた2016年。開幕前、先輩アナウンサーに「直人選手はどんなときも何を聞いても答えてくれるよ」と教えてもらった。その言葉のまま、直人選手にはたくさん取材させていただいた。 楽天・渡辺直人 東北に愛される理由 「何て言えば分かりやすいかな?」  野球の勉強はしているとはいえ、プレー経験のない私が技術や戦略についての質問をすると、私のレベルまで落として説明をしてくれる。ほかの選手に聞きにくいこと、聞けないこと、聞いていいのか分からないこと。くだらない話からデリケートな内容までたくさんのことを学んだ。  シーズンを通して取材をしていると、自身の成績が芳しくない時期やチームの状況があまり良くないときなどに、取材を避ける選手に遭遇することもある。人間だもの。それは理解できる。だからこそ、「いつでも取材に応えてくれる」直人選手の器の大きさを感じ、新人・ベテラン、記者・ディレクター・アナウンサー、どんな相手が来ても取材者一人ひとりとしっかりと向き合ってくれる姿勢をありがたく思った。  去年6月、ケガのため直人選手がチームを離脱したとき、ある主力選手がボソっと「直人さんいないのマジキツイ」と、こぼしてくれた。当時の平石洋介監督も「直人の存在は大きい。(一軍から)いなくなってから、みんなは存在の大きさに気づいていると思います。特に若い選手は、たかが声1つかも知れないけれど、直人の存在にどれだけ救われていたか」と話している。  西武時代もそうだった。2017シーズン。8月14日に一軍登録を抹消されて以降、直人選手はシーズン終了まで二軍で過ごした。一軍の選手たちからは「精神的支柱がいなくなっちゃったよ」という声が聞こえた。一方、二軍では、なかなか昇格できず、元気がなくなっていた選手が「直人さんが(二軍に)来てくれて、どうにかメンタル保ててます」と話し、そのころから、その選手の表情が明るくなった。

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