中京大中京 “ポスト高橋宏” 2年生右腕・畔柳亨丞が成長 最強世代が果たせなかった春夏連覇へ…【高校野球】
コロナ禍でも名門の系譜は確実に受け継がれている。中京大中京は高橋宏斗(中日)や中山礼都(巨人)を擁して公式戦28戦無敗だった1世代上のチームに続き、昨秋の東海大会を制覇。歴代最多の春夏通算133勝を誇る甲子園の雄が、今年もセンバツ出場への当確ランプをともしている。 新チームは高橋宏や中山ら主力が抜け、地区大会ではいきなり敗戦した。秋の下馬評は昨年ほど高くはなかったが、一戦一戦勝ち上がる中で成長。今年も“戦国"と呼ばれる激戦の東海地区の頂点まで登り詰めた。 高橋源一郎監督(41)は「今年のチームの強みは組織力。全国レベルと評価されていた先輩たちとは違った強みがある」と強調。「秋以降の練習で確実に基礎ベースが上がってきている。このまま春だけでなく夏を見越して大きく成長させたい」と上昇ムードに自信をにじませる。 そんな新チームのマウンドに君臨するのが、高橋レベルとの呼び声も高いプロ注目の右腕・畔柳亨丞(2年)だ。最速151キロを誇る速球を武器に、事実上センバツ出場がかかった東海大会準決勝では7回まで無安打投球。しかもこの快投が、腰の不調で本来の投球でないというのが驚きだ。 現在、腰はほぼ回復し、春に向けて徐々に練習ペースを上げている。「先輩と比べられるのはプレッシャーだけど、それを乗り越えないと宏斗さんには勝てない。冬場にどれだけ成長できたか自分でも楽しみ」と甲子園で高橋宏の最速を1キロ更新する155キロを狙う。 無敗世代は、秋の神宮大会で全国の頂点に立ったが、昨年は春夏ともに甲子園大会が中止になり、甲子園の土を踏めたのは夏の交流試合のみ。最強の世代が果たせなかった春、そして夏の全国制覇へ。名門は着々と進撃の準備を整えている。
中日スポーツ