80回目で初 26年青森国スポ、屋内で開・閉会式へ 知事会の「在り方見直し」きっかけに
2026年10月に青森県で開かれる第80回国民スポーツ大会「青の煌(きら)めきあおもり国スポ」の総合開・閉会式会場が、屋外のカクヒログループアスレチックスタジアム(カクスタ)から屋内のマエダアリーナ(いずれも青森市)に変更となった。実行委員会によると、全国知事会が国スポの在り方について見直しを提言したことがきっかけ。屋内での開会式実施は、旧国民体育大会を含めて青森国スポが初めてとなる。 全国知事会は8月、35年から3巡目に入る国スポを巡り、開催地の負担軽減などを求めて日本スポーツ協会に意見書を提出。開・閉会式は、同協会が定める「約3万人を収容できる施設」の基準を見直して天候に影響されないよう屋内開催を基本とすることや、式典の簡素化を求めていた。 こうした動きを受け、青森国スポ実行委は先月10日にカクスタで現地調査を実施した。風雨が選手らに影響を及ぼす可能性があるとし、屋内開催への変更を同協会と相談。今月18日に青森市で開いた常任委員会で会場変更について審議し、承認された。 同実行委によると、収容人数はカクスタが約2万人、マエダアリーナが約3千人。開会式は会場規模の縮小により、各都道府県の入場行進人数などに制限をかける。実施時間は当初計画で従来より1時間短縮していたが、屋内への変更でさらに短くなる見通し。 移動式の炬火(きょか)台はアリーナ近くに設置し、点火の様子は会場内のモニターに映し出す。国スポ後の第25回全国障害者スポーツ大会の総合開・閉会式も同アリーナで行うため、効率的な式典運営や各種経費の節減が図られるという。 総合開・閉会式の屋内開催は、12月に同協会の承認を経て正式に決まる。県国スポ・障スポ局競技式典課の山本高史課長は「寒さなど北国ならではの地理的条件を考慮しての変更。屋内開催で青森県の魅力をより効果的に発信したい」と語った。