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三重県議会 「アウティング禁止」 LGBT条例の中間案 都道府県で初の明記

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伊勢新聞

 三重県議会は7日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、教育警察の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。県は環境生活農林水産常任委で、性的少数者(LGBT)への差別を禁止する条例の中間案を示した。本人の了解を得ずに性的指向などを暴露する「アウティング」の禁止を都道府県で初めて明記した一方、同性カップルを自治体が公認するパートナーシップ制度は「引き続き検討する」として中間案には盛り込まなかった。年度内の制定を目指す。 〈環境生活農林水産=中瀬古初美委員長(8人)〉 ― パートナーシップ制度は盛り込まず  県が性的少数者などへの差別を禁止する条例の中間案に、同性カップルを公的に認めるパートナーシップ制度を盛り込まなかったことに対し、委員からは疑問や批判の声が相次いだ。  【LGBT条例】  県当局は条例の中間案を示した上で「パートナーシップ制度は盛り込んでいないが、重要な施策と考え、県で導入するかを検討している」と説明した。  稲森稔尚委員(草の根運動いが、2期、伊賀市)は制度を盛り込まなかった理由を尋ね「人権保障という認識が不足している」と県の姿勢を批判した。  岡村順子環境生活部長は「当事者の中でもさまざまな意見があり、どういう制度を構築すべきか見通す必要がある」と述べた。  【人権侵害】  県は新型コロナウイルス感染症の患者やその家族らに対する人権侵害を防止するため、インターネット上の書き込みを監視し、4―8月までに224件の不適切な書き込みを発見したと報告した。  石垣智矢副委員長(自民党県議団、1期、いなべ市・員弁郡)は「書き込みの監視は電子掲示板だけなのか。幅広くいろいろなところで監視しているのか」と質問した。  県当局は「掲示板を中心に実施している。ツイッターなど確認できるところは可能な範囲で監視しているが、全てのSNS(会員制交流サイト)には手が回っていない」と説明した。 〈教育警察=濱井初男委員長(8人)〉 ― 痴漢、盗撮の規制強化  痴漢や盗撮などの取り締まりが可能な場所を学校やオフィスなどに広げる迷惑防止条例の改正案を、全会一致で可決した。痴漢と盗撮行為の懲役と罰金の上限を引き上げるなど、罰則も強化する。  【迷惑防止条例】  岡素彦県警本部長は「デジタルカメラやスマートフォンの普及に伴い、学校やオフィスなどでの盗撮が問題になっている」と改正の理由を報告。カメラを人に向けたり、設置したりする準備行為も規制対象となると説明した。  盗撮行為の規制対象となるカメラを人に向ける行為を「どのように盗撮だと証明するのか」との指摘が、複数の委員から上がった。岡本部長は「周りの人がそろって見ていて(盗撮だったと)供述する。そうした状況を証拠とする」と説明した。  【大台署】  県警は老朽化した大台署を本年度からの5年間で立て替える計画を報告し、建て替えに向けた基本計画を年度内に策定する考えを示した。一方、来年度は尾鷲署や桑名署についても、建て替えの計画を検討することを明らかにした。  宮関真由美警務部長は、尾鷲署と松阪署が約百キロの距離にあることから、大台署を存続させる必要性を強調。新たな大台署は「人口減少社会における小規模署のモデルとなる」とした上で「署に宿舎を併設し、有事に即応できる体制を強化する」と説明した。 〈戦略企画雇用経済=木津直樹委員長(8人)〉 ― 事業説明なく批判  新型コロナウイルス感染症の対策費を盛り込んだ一般会計補正予算案の戦略企画部関係分を全会一致で「可決すべき」としたが、予算案に計上された一部の事業を説明しなかった県当局への批判が上がった。  【予算案】  批判したのは、三谷哲央委員(新政みえ、7期、桑名市・桑名郡)。補正予算案に470万円を計上した「コロナと闘う応援村」と題した事業について「説明があってしかるべき。知事の小遣いなら勝手だが。委員会軽視だ」と訴えた。  戦略企画部の担当者は「委員会を軽視しているわけではない。情報提供をしていなかったことについておわびする」と陳謝した。木津委員長は三谷委員の発言を踏まえ、この事業に関する十分な説明を県当局に対して申し入れる考えを示した。  【県民の声】  戦略企画部は4月から8月末までの間に寄せられた「県民の声」が前年同期の約4倍に当たる3146件に上り、うち約7割に当たる2178件は新型コロナウイルス感染症に関連する意見だったことを明らかにした。  青木謙順委員(自民党県議団、5期、津市)への答弁。既に昨年一年分の件数を超え、最近は「GoToキャンペーン」の是非や手続きに関する意見が相次いでいるという。県は「県民の意見は担当部署に伝え、実際に反映されたものもある」としている。

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