恒例!解説者12人 2021シーズン順位予想【パ・リーグ編】
開幕が近づき、本誌恒例のシーズン順位予想の季節がやってきた。外国人選手の来日が遅れ、今年は予想が難しい部分もあるが、12人の解説者にズバリと占っていただいた。 パ・リーグ6球団 優勝へ今季復活を期待したい選手は?
多くの見方が一致波乱の目は少ない?
楽天が高評価も、V予想はソフトバンクが圧倒! 優勝・ソフトバンク、2位・楽天、3位・ロッテ、4位、西武、5位・オリックス、6位・日本ハム。多くの評論家の意見が、ほぼこの線で一致した。各チームの最頻値(最も多く予想された順位)はきれいにバラけ、唯一、西武が2位から6位と広い予想分布を見せたのを例外に、ほかの5球団は最頻値の上下2つか3つの予想順位の中に納まった。少なくとも現段階の諸氏の戦力分析においては、パ・リーグはあまり波乱含みの予想はされていないと言える。 昨年の順位と今季予想順位を比較すると、評価が高いのは、やはり田中将大の復帰で勢いづく楽天だ。昨年4位ながら、5年連続日本一を目指すソフトバンクの対抗馬に推す声も少なくなく、全解説者がAクラスに挙げた。 ただそれでも1位予想となると、12人中10人がソフトバンクのVを予想。その選手層の厚さや投手陣の安定を推す声が多かった。 きれいに散らばった予想順位の中で、比較的差が小さかったのはロッテ、西武が中心になると予想される3位争い。やや各氏の評価の割れている西武の出来がカギか。オリックス、日本ハムは全員がBクラスと苦戦の予想が多いが、意地を見せたい。
斉藤和巳「懸念部分あっても選手層の厚さでH」
千賀滉大、東浜巨の出遅れなど気になるところはありますが、やはり選手層の厚さでソフトバンクでしょう。主力と代わって出てくる選手との間にそれほど大きな力の差がないのが大きい。楽天は田中将大の加入で上がったといわれる先発力が実はカギです。岸孝之、則本昂大、涌井秀章と4人そろってはいますが、ここ数年の働きを見ると勝ちでなく負けも計算できてしまう。しっかり貯金をつくれたら優勝が近づきます。 3位、4位が一番悩みました。差があるとしたら“組織力”ですね。ロッテは井口資仁監督が強くなるために今やるべきことを失敗を恐れずやっている印象。オリックスはいい選手がそろっているので、勢いに乗って盛り上げてほしいです。日本ハムは今年も不気味な存在ですが、西武同様、戦力的に厳しいかなと思います。 【予想順位】 1位 ソフトバンク 2位 楽天 3位 ロッテ 4位 オリックス 5位 日本ハム 6位 西武 PROFILE さいとう・かずみ●1996~2010年ダイエー・ソフトバンク。2度の沢村賞など数々のタイトルを獲得も、度重なる右肩の故障で13年に引退表明