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「縁の下」から「ステージ上」へ! いまクルマの世界で突如「生産技術」が脚光を浴びるワケ

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実際に形にするための技術も大幅に進化している

 最近、各自動車メーカーでインタビューをするとよく出てくるのが、生産技術という言葉。もともと新車系のインタビューといえば、責任者やメカニズムの開発者、デザイナーあたりにするのが王道だ。それが最近では実際に現場から生産技術の担当者が、インタビューに登場してくれることも多くなってきた。 【写真】今じゃ考えられない昭和のクルマの故障10選!  この生産技術とは、簡単に言うと読んで字のごとく、クルマを実際に作る技術のこと。効率よく作るだけでなく、形にできる・できないといったことも含めることが一般的だ。また、生産ラインの設計も担当する。つまり、デザイナーがどんなに素晴らしいラインやシルエットを作っても、どんな素敵なボディカラーを設定しても、さらには設計者が図面をちゃんと作っても、現場で「それは無理」と言われてしまえばそれまで。絵に描いた餅になってしまうのだが、大量生産を前提とした工場だけに、なんでもかんでもできるわけではないというのは素人にもわかる。  今までは開発陣やデザイナーと、生産技術者との間では喧々囂々になることが多かった。理想の形にできるだけ近づけたいという想いと、いかに効率よく、不良品を出すことなく作るかという、物作りの現場の意見がぶつかり合う訳で、障害とは言わないまでも、苦労することは多かったようだ。

今では車両開発の段階から生産現場のスタッフも交えて議論する

 では、なぜ生産技術という言葉が最近はよく出てくるのか。それはやはりどんどんと複雑化し、レベルが上がるデザインに対応したり、新しい技術を搭載する際に重要だから。今までは開発陣やデザイナーが考えたものを、作れないかという一方通行で、最後にダメ出しされて修正ということもあった。  それがひとつのチームとして生産技術者にも入ってもらうことで、最初から意見を反映させることが可能になる。たとえば「こうはできないけど、こうしてくれればできるよ」的なやり取りだ。また、以前はあまり触れることがなかったデザイナーや開発者の熱意を直接知ることができるので、「そこまで言うなら、どうすれば実現できるか考えてみる」ということにもなる。  例えれば今までが川上から川下へと流れていたのが、最近のスタイルは池のようにすべてがひとつのところに集まってみんなでクルマ作り邁進しているイメージだ。実際、日本車はどんどんとデザインコンシャスになっていたり、装備や性能は充実しているが、こういった連携がうまく効果を発揮しているのは確実。もの作りの伸びしろというのはまだまだあると言っていい。

近藤暁史

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