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73人全員完治も…新型コロナで注目集まる「ステムセル治療」

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SmartFLASH

 新型コロナによる重度の肺炎に「ステムセル治療」が有効だったとの報告が寄せられている。  ステムセル(幹細胞)は、人間のさまざまな部位に変化する前の細胞のこと。ノーベル賞を受賞したiPS細胞も幹細胞のひとつで、神経や血液、あるいは肝臓、膵臓などに分化させれば、再生医療につながると期待されている。  UAE(アラブ首長国連邦)は5月1日、まったく新しい治療法によって73名の患者を回復させたと発表した。患者から採取した自身の血液の幹細胞を活性化させ、細かい霧状にして吸入させたところ、肺の細胞が再生し、全員が完治したという。  新型コロナの重症例の一つとして恐れられているのが、ARDSと呼ばれる急性呼吸逼迫症候群である。肺の内部に起きた炎症が肺胞や毛細血管に障害を与え、肺に水がたまることで重度の呼吸不全を引き起こす。CDC(米疾病予防管理センター)のデータによると、コロナ入院患者の20~42%がARDSを併発し、そのうち85%が集中治療室へ送られる。  だが、米国胸部学会のサイトによれば、動物実験でステムセルを投与したところ、障害を受けた肺が修復され、炎症を抑えるメカニズムが確認されているという。  中国やイスラエルでも似たような報告が見られることから、アメリカ・マイアミ大学の医師グループがステムセルによる治療を申請し、緊急許可を得た。24人に対し臍帯血から取ったステムセルを使って臨床試験をしたところ、人工呼吸器につながれた3名の患者がさっそく回復したとの第一報が入っている(「マイアミ・ヘラルド」5月1日)。  また、ニューヨークの病院では、ARDS患者12名の生存率が83%に上昇したと報告されている。  ステムセル治療は、新型コロナ以外の病気にも効果が期待されている。こうした状況下、日本企業も含め、世界中で治療薬の開発が加速している。いずれもまだ研究段階だが、コロナ治療の流れを変えるゲームチェンジャーになるのか注目だ。(取材・文/白戸京子)

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