感動のあまり救急車を呼ばれそうに...昆虫ハンター・牧田習さんが忘れられない「レア昆虫」
現役東大院生で昆虫研究者、タレントとして活躍する“昆虫ハンター”牧田 習さんによる著書『昆虫ハンター・牧田 習と親子で見つけるにほんの昆虫たち』が2023年7月に日東書院本社から発売されました。 【画像】牧田習さんが探し求めたオニホソコバネカミキリ 本書は、日本国内で出会える昆虫の魅力や、その見つけ方を牧田さん独自の視点を交えながら、大迫力の写真とともにわかりやすく解説する「子どもも大人も楽しめる昆虫図鑑」となっています。 都内で行われた出版記念イベントでは、たくさんの昆虫好きの子どもたちが参加。登場する昆虫にまつわるクイズをはじめ、採集した時のエピソードなど、楽しく熱く語ってくれました。
まったく見つけられず、ついには夢にまで出てきた「オニホソコバネカミキリ」
これまで数多くの昆虫を採集してきた牧田さん。見つけた昆虫の中で1・2位を争うくらい感動したと語るのは、とあるカミキリムシなのだとか。 「オニホソコバネカミキリという種類です。ハチにそっくりな見た目ですがカミキリムシの仲間。採集したのは、二度と忘れることがないであろう『2013年6月30日の日曜日』。本に登場する昆虫の中でも一番珍しいんじゃないかと思っています。 このカミキリムシを知ったのは、中学二年生の頃に奈良で虫採りをしていた時のこと。無茶苦茶でかい網を持ったおじさんに、採集したこの虫をものすごい熱量で自慢されて。なんだかだんだんかっこよく見えてきたんですよね」 北海道から九州まで全国的に分布しているものの、現れる時期は6月から7月の1週間くらいなのだそう。翌年の採集シーズンはちょうど期末テストの時期だったと言います。が……。 「3日から4日間、毎日始発で見つけられそうなスポットへ行って夜まで探し、テストのある日はその後に探しに行っていました。ですが、見る影もない。次の年は1週間の期間を設けて、知り合いの昆虫好きな大学生の家に泊まりこんで、毎日朝から探し回りましたが採ることはできませんでした。その翌年もさらにその翌年も、6月の終わりくらいになると毎日この虫の夢を見ていましたね」