精神が“トリップ“できそうなアニメ3選 一度見たら忘れられない、狂気的な映像美
作者の頭はどうなってる? サイケデリックな映像表現の数々
見ているだけでトリップできる「サイケなアニメ」を3本ご紹介します。あまりにも刺激的、精神に大きく作用する映像表現はまるで“観る麻薬”。「作者の頭の中はどうなってるんだ?」と、いい意味で精神を疑ってしまうレベルです。 【動画】トラウマ的衝撃!つかの間の“トリップ”を映像で体験 そもそも、アニメの大きな魅力といえば、「3次元では表現できないことも表現できる」という部分にあります。作者の奇想天外なイマジネーションをそのまま映像化したこの3本は、ある意味“アニメの神髄”を味わえる作品かもしれません。 ●『パプリカ』 はじめにご紹介するのは、2006年に公開されたアニメ映画『パプリカ』(原作:筒井康隆、監督:今敏)。クリストファー・ノーラン監督の映画『インセプション』に影響を与えたとも言われている作品です。 主人公の千葉敦子(CV:林原めぐみ)は、他人の夢を共有できる装置・「DCミニ」を使い、神経症などに悩む患者を治療するサイコセラピスト。夢の世界では別人格・パプリカとして、患者の夢のなかで病の原因を取り除いています。 ある日、研究所からDCミニが盗まれ、他人に悪夢を見せて精神を崩壊させる事件が起こりはじめます。さらには、現実世界が夢のイメージに浸食される事態まで発生。夢と現実が入り乱れた世界で、敦子は犯人の正体に迫ります。 夢の描写が強烈な本作ですが、なかでも印象的なのは「無生物のパレード」のシーンです。人形やロボット、家電製品、鳥居、自由の女神……といった大量の無生物たちが、楽器を打ち鳴らし、紙吹雪を散らしながら、砂漠の中を行進。夢のなかの本人は、パレードに担がれた玉座に座り、笑顔で手を振り続けます。 このシーンは、緻密に描きこまれたアニメーションの凄みに圧倒されると同時に、カラフルな色使いと異様なテンション、不気味な笑顔といったすべての要素が、人間の本能的な不安を煽ります。 ストーリー展開も複雑で秀逸です。理解しようと頭を使っているところに、インパクトのある映像が次々と目に飛び込んでくるため、作品を脳に直接流し込まれているような感覚になることでしょう。