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岡山の老舗醤油メーカー、「とら醤油」「ハイゴールド」などのブランドで知られるとら醤油が民事再生

配信

帝国データバンク

皇室献上品としても選ばれた老舗、新型コロナによる自粛の影響で売上が大幅に落ち込んだ

 とら醤油(株)(資本金1800万円、岡山県倉敷市酒津2362、代表三宅正記氏)は、5月19日に岡山地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日に監督命令を受けた。  申請代理人は瀧嶋亮介弁護士(広島県福山市入船町1-1-19、堂前・瀧嶋法律事務所、電話084-983-1353)ほか2名。監督委員には、松井健二弁護士(岡山県岡山市北区蕃山町3-7、大林・松井法律事務所、電話086-221-0221)が選任されている。  当社は、1860年(万延1年)創業、1918年(大正7年)12月に法人改組された醤油メーカー。「とら醤油」の愛称で親しまれ、皇室への献上品としても選ばれた老舗として、自社ブランドの濃口醤油の「本醸造こいくち醤油」を中心に、「ハイゴールド」や「甘露醤油」などを岡山県内の飲食店やスーパーマーケット、量販店、食品卸業者などに販路を構築してきた。他社ブランドのOEM生産にも一部対応し、加工品やソースの製造のほか、味噌、みりんなどの卸売りも行い、最盛期となる2001年8月期には年売上高約5億4600万円を計上していた。  しかし、その後は食文化の変化や調味料の多様化などで醤油の需要が減退するなか、営業エリアが県内だけの展開であったため売り上げは伸びを欠き、2019年8月期の年売上高は約3億5500万円にまで減少し、営業損益ベースでの赤字が続いて財務内容は債務超過に陥っていた。この間、岡山県産品を利用した「黄ニラ醤油」や、自社ブランドの「岡山パクチードレッシング」などを発売して拡販に取り組んできたが、同業他社との価格競争などで業況改善は進まなかった。厳しい資金繰りが続くなか、今年2月以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響により外食・イベントなどの自粛要請で売り上げはさらに落ち込み、ここにきて自力再建を断念した。今後は、スポンサー企業の支援を受けて再建を図る予定。  負債は約4億円。岡山県内の新型コロナウイルス関連倒産は3件目で、中国地方では10件目。  なお、債権者説明会を5月25日午後2時30分から「おかやま西河原プラザ大会議室B」で開催する。