北海道の秘境駅「糠南駅」、クリスマス10回目 鉄道愛好家が開催 参加者年々増加 21日前夜祭、22日パーティー
【幌延】人里離れた「秘境駅」として知られるJR宗谷線糠南(ぬかなん)駅で道内外の鉄道愛好家が開くクリスマスパーティーが、今年で10回目を迎える。当初12人ほどだった参加者は年々増え、昨年は10倍の約120人に。今年は22日の開催に向け、主催者で栃木県の公務員杉戸政徳さん(38)は「秘境駅の存在意義や魅力を、集まったみんなで一緒にPRしよう」と参加を呼び掛けている。 【動画】大型除雪機械「ENR-1000」を公開 JR北海道 札幌圏に初導入 パーティーは、JR北海道の無人駅廃止方針に危機感を持った杉戸さんら鉄道愛好家が2015年に初めて開いた。参加者は毎年増加し、東京や大阪、札幌など国内だけでなく、韓国から訪れた人がいた年も。杉戸さんは「正直こんなに続くとは思わなかった。駅の魅力や鉄道ファンの熱い思いでこれまでやってこられた」と振り返る。
糠南駅は幌延町南東部の天塩、中川両町との境界近くにある。酪農地帯で周囲に人家はほとんどない。待合室は家庭用物置を活用。普通列車が1日に上下各3本が停車する。鉄道愛好家に人気のサイト「秘境駅へ行こう!」(23年度版)で、道内の秘境駅では全国ランキング1位の室蘭線小幌(こぼろ)駅(胆振管内豊浦町)に次ぐ同7位に入った。 今年は22日午前6時10分に幌延駅に集合。普通列車で糠南駅を訪れ、同10時ごろまで滞在する。待合室の飾り付けや除雪を行い、持ち寄ったケーキなどを味わったり、記念撮影をしたりして楽しむ。町民有志が限定の記念てぬぐいの販売を予定する。 パーティー前日の21日には、午後7時ごろから幌延駅近くの食堂兼居酒屋「菜味季(なみき)」で前夜祭(会費5千円程度)を開く。前夜祭は16日までの予約が必要で、杉戸さんのX(旧ツイッター)のアカウント(tgu17)にダイレクトメッセージを送るか、メール(mailtgu17@gmail.com)へ。