“ニュー”誠也で見事な1号 昨季なかった右方向、「自分探しの旅」でさらなる進化見せた
◇練習試合 広島4-0中日 ※特別ルール(2021年2月23日 沖縄・北谷) 広島の主砲・鈴木誠が23日、中日との練習試合(北谷)で新打法1号を放った。初回2死から清水の外角直球を振り抜くと、打球は風にも乗って右翼芝生席に着弾。「甘い球を振れたのは良かった。右方向?良かったです」と汗を拭った。 25本塁打を放った昨季、1本もなかった右への一発。ポイントを近づける打撃改造の成果だった。左足を大きく上げて軸足に体重を残し、投球の軌道に合わせて強くスイングする。佐々岡監督は「押し込んでいる分、あそこまで飛んでいると思う」と目を細めた。 5年連続3割、25発の実績にも満足せず、広角への打球に新境地を開こうとする試み。朝山打撃コーチは「また新たな自分探しの旅に出ている。たとえダメでも彼には戻るところがあるので、何も心配していない」と全幅の信頼を寄せる。 変化を恐れず、常にチャレンジする26歳。「少しずつ良くはなっていると思う。実戦に入ればいいところ、悪いところが出てくるので、少しずつ詰めて自分のものにしていきたい」と力を込めた。(江尾 卓也)