今夏は雷が多かった 2023年の1・4倍 発達した積乱雲の発生要因 中国地方
民間気象会社ウェザーニューズ(千葉市)は今夏の都道府県別の雷発生回数をまとめた。中国地方5県では計8万6132回に上り、昨年に比べて1・4倍になった。広島県を含む瀬戸内側を中心に増加。雷を起こしやすい発達した積乱雲の発生が要因とみている。 【グラフ】中国地方5県の雷発生回数 7月1日~9月30日を集計。中国地方では、岡山の3万5766回(2023年比1・7倍)が最多。広島1万7359回(1・8倍)▽山口1万3767回(1・8倍)▽鳥取1万2372回(1・4倍)▽島根6868回(0・4倍)―と続いた。 雷によって発生する電波を受信し、位置や発生時刻などの情報を作成する気象庁の雷監視システム「ライデン」で検知されたデータ2年分を使って初めてまとめた。 同社が9月28日~10月10日にスマートフォンアプリで実施した調査(全国1万6100人が回答)では、中国5県で「今年ゲリラ雷雨に遭遇した」とした419人の14・3%に当たる60人が「命の危機を感じた」と回答した。このうち「近くに落雷」が70・0%に当たる42人に上った。 同社は、雷を起こしやすいとされる背の高い積乱雲の発生が要因の一つと分析する。近年の異常気象との関連性については不明としつつ「雷発生時の安全対策など役立つ情報を発信する」としている。
中国新聞社