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光の物理現象でAI学習 金大など、高速・並列処理実現へ

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北國新聞社

 金大と埼玉大の共同研究グループは29日、人間の脳のように高度で柔軟な情報処理を光の物理現象に任せることで、近年のAI(人工知能)の中核機能を担う「ニューラルネットワーク」のような機械学習が可能になることを実証したと発表した。従来の電子デバイスと比べ、高速性と仕事の並列性を兼ね備えた、新しいAIチップへの発展が期待されるという。

 研究では、すりガラスなどに光を当てた際にギラギラと輝く不規則な斑点模様が出る光学現象「スペックル現象」に着目。多様な光の波動現象を利用した新しい計算原理に基づく機械学習で、複数の信号の高速予測処理ができることを見いだした。

 光ファイバーの一種である「マルチモードファイバー」をスペックル生成器として用いて実験した。観測されたスペックルのパターンは入力した信号に応じて無限に近い多様性を示し、高速で応答した。電子デバイスでは独立した複数の仕事を並列的に処理できないものの、光デバイスでは可能だった。

 研究グループによると、ニューラルネットワークは人間の脳にある神経回路網の一部を模した数理モデルで、電子デバイスでのネットワークの構築は処理速度やエネルギー効率の観点から限界が指摘されているという。金大理工研究域の砂田哲准教授、埼玉大大学院理工学研究科の内田淳史教授、菅野円隆助教が研究した。米国の光学会誌「オプティクス エクスプレス」の電子版に掲載された。

北國新聞社