「マイクロタイソン」元日本ミニマム級王者・石沢開「聖地」で引退式「非常にたくさん思い出が」
<プロボクシング:パイオニアオブファイトVol9&大和魂18大会>◇29日◇東京・後楽園ホール 元日本ミニマム級王者石沢開(28=M・T)が所属ジム興行で引退式に臨んだ。セミファイナル前に所属ジムの村野健会長とともにスーツ姿でリングに登場。日本王座を獲得した会場で現役に区切りをつける10カウントゴングが打ち鳴らされた。石沢は「非常にたくさんの思い出がある後楽園ホールでこのようなな機会をいただき、本当に光栄に思います。M・Tジム、村野会長、たくさんの方に支えられて今までボクシング生活を送ることができました。ありがとうございますの一言に尽きます」などとあいさつした。 村野会長は「日本タイトル戦、世界タイトル戦も後楽園でやった思い出の場所。ここで引退10カウントも何かの巡り合わせかなと思って石沢本人も喜んでいるようです。人生の第2ラウンドになりますが、石沢のことよろしくお願いします」とエールを送った。 17年6月にプロデビューした石沢は22年1月に日本ミニマム級王座を獲得。同年4月に当時のWBO世界同級級王者だった谷口将隆(ワタナベ)との再戦で世界初挑戦。前日計量で2・3キロの体重超過で、試合も11回TKO負けを喫した。フライ級に転向後、昨年6月の再起戦でKO勝ちを収めたものの、同10月の再起2戦目で判定負け。今年4月のWBOグローバル・ライトフライ級タイトルマッチ(日本未公認)では8回TKO負けを喫した後、同6月に自身のインスタグラムを更新し、手術した古傷の左目の症状悪化と肉体のダメージを理由に現役引退を表明していた。 プロ通算戦績は11勝(10KO)4敗と高いKO率を誇った石沢は、破壊力のあるパンチを武器としたレジェンドの元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)になぞらえ「マイクロ・タイソン」の愛称を持っていた。