【ウインターカップ2024】大阪薫英女学院の安藤香織ヘッドコーチ「三位一体となって日本一を目指す」
「周りから応援されるチームになってきている」
──それは具体的にはどんなバスケですか? 強力なディフェンスと、迷わずに打つ3ポイントシュート、あとは魂!(笑) 大阪人間科学大の1年、つまり去年の薫英の3年生たちは、ベンチでも自分たちでいっぱいしゃべって解決しようとするんです。そんな理想の姿をベンチの真後ろから見せてもらって、みんな今は「これを自分たちができれば」と思っていると思います。 ──では、ウインターカップではそんな姿を見せてくれることに注目ですね。 そうですね。これは上から目線と受け止めてほしくないんですけど、最近ちょっと一目置かれている感じがするんですよ。留学生がいないチームでファンダメンタルを大事にしながら、雰囲気良く楽しみながらガッツ溢れるスタイルでバスケをやっていることに。そう言ってもらえることで「周りから応援されるチームになってきている」と感じます。 そしてウチは「中から応援されるチーム」でもあって、保護者で応援に来てくれる人もすごく多いです。試合に出ていない3年生の親もいっぱい来てくれて、勝つと涙を流して喜んでくれます。国体にも多くの保護者が来てくれました。もしかすると「ウチの子をもっと使え」と思ってるかもしれませんが、それを表に出すことなく応援してくれています。ユニフォームも着ていない3年生の保護者が応援に来てくれるのが、私は本当にうれしいです。 ──それってすごいことですね。 正直、3年生は試合にあまり出ていません。それでも日本一を目指す以上は勝ちに近いメンバーが選ばれることを理解して、スカウティングとかオフィシャルを本当によくやってくれています。スカウティングは例年に比べてすごく細かいです。3年生が相手チームの一人ひとりまで分析して出してくれます。ちょっとずつですが、カッコいい3年生になってきているんですよ。試合に使われないのに(大阪人間科学大に上がって)あと4年間先生のところでやりたい、と言う子もいます。勝つためにやっているのはもちろんですが、それ以上に『人として』を大事にしていることを選手たちが理解してくれるのが本当にうれしいです。 しんどかったし結果も出ていないけど、楽しいことはいっぱいあります。春にはお花見をして夏はプールに行ってスイカ割りもしたし、この間はハロウィンでお菓子パーティーです。練習の時間はもちろん頑張る、学校生活もしっかりやる。そこは去年からの流れですね。 今年のウインターカップはチャレンジが絶対的なテーマです。1回戦からベンチ入りしている15名はもちろん、応援席も保護者もそれこそ三位一体となって日本一を目指して頑張るので、その姿を見ていただければと思います。力がなくてもこんなバスケができる、というのを見せたいので、あと1カ月しっかり準備して表現します。