2浪6留「医学部合格」更に待ち受けた“浪人生活”。医師免許のために勉強続ける中で、運命の出会いも。
山田さん自身も資料を同級生にあげつつ、ギブアンドテイクをしているつもりだったそうですが、遊んでいる人間だというイメージが定着してしまったそうで、『授業に出ていないのに資料をほしがる人』だと周囲に思われてしまったようです。 結局6留を経て、山田さんはなんとか卒業することができました。「大学を卒業してから、同級生にとても迷惑をかけてしまったと後悔しています」と過去の自分の行動や言動を現在、反省している山田さん。
大学を卒業するのにも苦労した彼を、さらに苦しめたのは4年間にも及ぶ医師国家試験に合格するための浪人でした。 実は大学5年生のときに、山田さんは自身がADHDであるという診断を受けて、入退院を繰り返していました。 6年生のときに医師国家試験を受験したものの、体調を整えることがメインだったため、「流れで受けただけ」で、不合格になってしまいました。 「なんとか大学は卒業できたのですが、卒業してからの1年も体調を崩しがちで、4カ月ほど入院していました。ただ、このときに入院した発達外来のある病院が、私の体調不良の原因が発達障がいにあることを突き止めてくれたんです。それで医師の方に『つらかったね』と寄り添っていただけたので楽になりました。
ただ、もうこの年は体力がなくなっていて、『医師免許を取ろう』という気持ちはありませんでした」 ■医師を諦めかけたときの「まさかの出会い」 医師になることを半分諦めかけていた山田さんですが、医学部を卒業した後、病院で患者同士として出会った仲のいい女性に現在の自分の状況を説明したところ「ちゃんと医師になりなよ!」と言われて、背中を押してくれたそうです。 「それをきっかけに、全然勉強してないけれど、国家試験を受けてみようと決意して受験しました。ただ、まるで歯が立たなくて、『ちゃんと予備校に行かないと受かる試験ではない』と痛感したのです」