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「一般道で最高速度80km/h」なぜ実現? 自動車専用道でなく青標識で無料 栃木の「日本初」

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青の標識で最高速度80km/h

 2020年9月16日(水)から、東北道の岩手県内の一部区間で最高速度が100km/hから120km/hに引き上げられました。今後ほかの路線、区間でも最高速度の引き上げが予定されています。 ★★高速道路は「120km/h時代」 引き上げ予定5区間の地図★★  これに先駆け一般道でも、最高速度の見直しにより、法定速度の60km/hを超える最高速度の区間がいくつも誕生しています。最高速度70km/hの区間は全国で50以上ありますが、80km/hとなると数例です。そのうち2路線が、栃木県にあります。  宇都宮環状道路と宇都宮IC(東北道/日光宇都宮道路)を結ぶ国道119号「宇都宮北道路」、真岡市と宇都宮市を南北に結ぶ国道408号「鬼怒テクノ通り」の一部が、最高速度80km/hになっています。このうち、宇都宮北道路は2005(平成17)年に60km/hから引き上げられましたが、これは一般道で最高速度80km/hまで引き上げられた全国初の事例とされています。  もっとも、無料の一般道ながら高速道路で見られる緑の標識が立ち、最高速度が80km/hという道路は、横浜市の国道16号「保土ヶ谷バイパス」などいくつか存在します。緑の標識は「自動車専用道」を意味し、浜松市の国道1号「浜名バイパス」など、最高速度80km/hの有料道路が無料化されて一般道になったケースもあります。  対して栃木の上記2路線は自動車専用道ではなく、標識も青地です。なぜ最高速度が80km/hまで引き上げられたのでしょうか。

「速度規制基準の見直し」以前に引き上げ なぜ実現?

 栃木県県土整備部によると、宇都宮北道路、鬼怒テクノ通りとも「地域高規格道路」に該当し、もともと自動車専用道とほぼ同じ設計で80km/hに対応しているといいます。日本初の事例になった宇都宮北道路は2003(平成15)年に開通。ほぼ全区間が高架で信号がなく、事故履歴もほぼなかったことから、2年後に80km/hへの引き上げが実施されたということです。  この引き上げを実施した栃木県警交通規制課によると、開通当初から「いい道路なのになぜ60km/hなのか」といった声もあったとか。地元や道路管理者、警察庁とも協議して、引き上げが妥当と判断されたといいます。 「宇都宮北道路は自動車専用道ではありませんが、原付や自転車は通行できないなど、それに準じた規制を実施しています」(栃木県警交通規制課)とのこと。鬼怒テクノ通りについては、宇都宮北道路の実績もあり80km/hになったそうです。  警察庁は2006(平成18)年度から2年をかけて一般道の規制速度のあり方について研究を進め、2009(平成21)年に速度規制基準を改定。設計速度60km/h以上、ほかの道路と立体交差、上下線の分離、歩行者・軽車両・原付の通行止めといった要件を満たし、走行上の危険因子が少ない「自動車の走行性を重視した道路」については、規制速度を原則70km/hないしは80km/hとしました。これ以降、全国で最高速度の見直しが進んだのです。  一方、宇都宮北道路で80km/h引き上げが実施されたのは、この基準ができる前のことです。  栃木県警交通規制課によると、当時の記録は残っていないそうですが、2005(平成17)年頃から速度のあり方に限らず警察行政の規制緩和の動きがあり、そうしたなかで決まったのではないかといいます。宇都宮北道路の最高速度引き上げ当時は、「思い切った規制緩和をしてくれた」「事故があったらどうするんだ」など、賛否両論あったそうです。

乗りものニュース編集部

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