巨人・吉川尚輝「3年6億円」破格更改が示す“FA封印&生涯巨人”…開かれた幹部候補生への道
「野球選手として『億』をもらうことは目標でもあったので、すごくいい評価をしてもらった」 【写真】ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」 巨人の吉川尚輝(29)が4日、球団事務所で契約交渉に臨み、1億1000万円アップの年俸2億円の3年契約で更改した。 「来年順調にいけばFA権を取得できたけど、巨人でプレーすることは変わりないと思う。複数年を提示してもらえたので良かった」と事実上の「生涯巨人」を誓った。 今季は自身初となる全試合出場を果たし、打率.287、5本塁打、46打点をマークした。広い守備範囲を武器に不動の二塁手として投手を助け、4年ぶりのリーグ優勝に貢献。ゴールデングラブ賞とベストナインに初めて輝いた。「阿部監督に監督が代わって、チーム方針もガラッと変わって、すごくやりやすい環境でやらせてもらった」と阿部監督との相性もアピールした。 球団にとってはうれしい存在だ。海外FA権を使った今オフのメジャー挑戦を表明した菅野に続き、3日には主砲の岡本和が来オフ、ポスティングを使用したメジャー挑戦を直訴した。今後もメジャー志向を公言しているエースの戸郷、絶対的守護神の大勢らが、順番待ち状態となっているのだ。さる巨人OBがこう言った。 「猫も杓子もメジャーという風潮に球団は辟易しています。そんな中で吉川は、FAを封印して複数年契約を結んだ。阿部監督が現役時代にFA権を取った際、メジャーか巨人残留かという決断を迫られた時期があった。悩んだ末に残った阿部は今、監督に就任しています。坂本もそうでした」 今どき珍しい「巨人愛」を表明した吉川への破格の1億1000万円アップは、FA封印料も含まれるのだろう。 「カネだけじゃありません。主力が29歳で生涯巨人を誓ったわけで、監督まではともかく、いずれ幹部候補生への道も用意されそうです」(同) 将来安泰である。 ◇ ◇ ◇ 日刊ゲンダイで毎年好評「ドラフト選手の家庭の事情」(2016年版)では、巨人から吉川をピックアップ。甲子園球児だった父と、バレーで名セッターとして全国大会で鳴らした母はいったいどのような人なのか。その家庭で「初めて自分の意見を言った瞬間」とは。 ●関連記事【吉川を知る】…では、それらについて詳しく報じている。