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まもなく開かれる相模原事件初公判 「内なる優生思想」に私たちはどう抗うか

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BuzzFeed Japan

ネットで増幅? 短絡的な思考と脊髄反射的な反応

ーーそういう声が可視化されてきたのは、ネットの普及も影響していそうでしょうか? あると思いますね。 ーースマホは貧困状態でも持っていますし、TwitterなどSNSの普及で自分の声を匿名で社会に投げつけやすくなりましたね。 声を上げやすくなったし、脊髄反射的な反応が増えました。 SNSだと、何かに対して3日間じっくり考えてコメントすることは通用しないです。何かが起きたら、瞬発的に脊髄反射のように反応する。だけど、「こいつら許せない」のような、脊髄反射的な反応は暴走につながる危険性があります。 問題の背景も見ずに、ものすごく短絡的に、ものすごくショートカットに思考が飛ぶ。そういう振る舞いがSNS時代では当たり前になってきたので、「高校生が貧困だ」というテレビを見たら、「アニメグッズを持っているじゃないか」と反射的にバッシングする。 それは、ほとんど脳を通さないぐらいの、一番未熟で幼稚な反応ですよね。大人なのにそういう反応をして、それがバズって注目されると、そういう人こそが世の中の空気を読めて、有能と評価されてしまう。 それによって、いろんなバッシングや批判がより過激になり、より市民権を得てしまいます。 熟考させてくれない、じっくり考えさせてくれない空気は、こうした匿名の攻撃の激化にすごく関係あると思います。 ーー植松被告の思考も、自分自身の頭でじっくり考えているというよりは、話がポンと飛んで短絡的な結論に至ると指摘されています。ネット的な思考様式に影響されているのでしょうか。 そういう部分もあると思います。 今は、「死ね」「殺せ」という言葉をネット上で普通に投げかけ合っているし、ネット上では「消えろ」とか「いなくなれ」と、面識のない人に言うのも普通です。 財政問題や生産性や費用対効果などを根拠に、金と天秤にかけることで人の価値を無にした者こそ勝ちのような言説もネット上にはびこっています。その方がかっこいい、言い切った方が素晴らしいという空気さえある。 その空気は、植松被告の思考や言動に関係あると思います。あの人がどういうものを見てきたのかは、具体的にはわからないのですけれども。

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