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松本サリン事件から26年 救急現場の『経験と教訓』 後進に伝える 被害者の治療にあたった医師

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NBS長野放送

オウム真理教の犯行で8人の方が亡くなった「松本サリン事件」から27日で26年です。被害者の治療にあたり、現在、富山大学で教鞭を取る医師は「救急災害医学」の専門家として、経験と教訓を学生たちに伝えています。 1994年6月27日、長野県松本市北深志の住宅地で起きた「松本サリン事件」。後にオウム真理教の犯行と判明するこの事件では8人が死亡、600人が被害を受けました。 サリンが撒かれた現場周辺は犠牲者が出たマンション1棟が取り壊された以外、大きくは変わらないまま、事件から26年を迎えます。

富山大医学部・奥寺敬教授: 「ここ見てほしいんだけど、『あれっ?』って感じがするんだね。ゴーグルしてない、マスクしてない、手袋してない、ガウン着てない。今の救急隊は青いガウン着てる。この事件からそうなった」 今月22日、富山大学医学部の奥寺敬教授は、6年生への講義で松本サリン事件を取り上げていました。事件当時、奥寺さんは信州大学病院の救急部にいて、住まいも現場のすぐ近くでした。 富山大医学部・奥寺敬教授: 「消防が各家を訪ねて回ったんです。『無事ですか?』とね。安否確認ですね。それが玄関に来たんです、何もないけど。『何が起きてるんだ?ガス漏れのようですと。ガス漏れ?』って話しました」 幸い体調に変化は無く、病院に向かった奥寺さん。患者には、サリンの作用で瞳孔が小さくなる「縮瞳」という症状がありました。原因が全く不明でも、的確に治療法を判断出来たのは現場での経験でした。 富山大医学部・奥寺敬教授: 「農薬の有機リン中毒の患者を当時かなり見ていたので、縮瞳してれば有機リン中毒だろうと、これはわかりました。ですから治療法は知ってました」 富山では「トリアージ」の実習の改善や、災害派遣医療チーム「DMAT」の創設に関わり、救急災害医療と共に歩んで来ました。 事件では、奥寺さんの教え子の女子学生と近所の知人が亡くなり、大きな心の傷になったといいます。 富山大医学部・奥寺敬教授(講義): 「(亡くなった1人は)富山県の開業医のお嬢さんで、その週に私はポリクリ(実習)で話してる。私も心的外傷を受けましたよね。君たちがきょうの夜に死体で来たようなものなので」

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