Nintendo Switchの新カラーが高額転売。「予約受付中」を安易に買ってはいけない
コロナ禍の巣ごもり需要により、ゲーム機やソフトの人気が高まるなか、去年はNintendo Switchの転売が社会問題になった。そして今、この問題が再燃している。 ⇒【画像】Amazonより。4万円以上の値段がつけられていて、直接アマゾンが販売はしていない
ネット通販サービスでNintendo Switchが「予約受付中」だが…
1月25日に予約を開始し、2月12日に発売される新カラーバージョン『Nintendo Switch マリオレッド×ブルー セット』が、例によって高額転売の対象にされているのだ。 Amazon、楽天市場等のネット通販サービスで、この商品が「予約受付中」となっている。が、それは不当に価格が吊り上げられた転売商品を買う行為である。
Amazon、楽天市場で高額転売
Nintendo Switch マリオレッド×ブルー セットのメーカー小売希望価格は、2万9980円(税別)である。これが予約受付開始直後に転売され、一時は7万円に届く値段がつけられていた。 「予約受付開始直後に転売」とは奇妙な表現に思われるかもしれないが、要は無在庫転売である。筆者が確認した1月26日時点では、Amazonで4万3356円という値段だった。もちろんこれは、任天堂公式からの出品ではない。 楽天市場でも、同じ商品が4万円台で販売されていた。残念ながら、転売ヤーはまだまだネット世界で暗躍し続けているようだ。
うっかり転売商品を買ってしまう可能性も
Nintendo Switchに限らず、人気商品のメーカー小売希望価格を予め知っておかないと、あとで痛い目に遭うことも。 Amazonの画面表示に対しては、以前から「紛らわしい」という声がある。正規価格ではない、転売業者による販売ページにも「今すぐご予約ください」の表示が出ている。これをポチると大変だ。 お父さんが子供にNintendo Switchをプレゼントしようと思って、知らずに転売商品を買ってしまった……ということも起こり得る。ものを買う前には、適正価格をちゃんと調べておきたい。
ソフトの売り上げにも悪影響
家庭用ゲーム機の高額転売は、ソフトの売り上げにも大きな影響を及ぼす。PS5の転売が相次いだことにより、ソフトが売れなくなったという現象も起こっているようだ。 PS5が1台数十万円で販売されている光景を、我々は目の当たりにしてしまった。「これほどの人気商品だから、何が何でも入手しなければ!」と思う前に「買うのが面倒臭い」と察してしまうのは、人の情と言うべきか。 正統な転売とは「故障した車をレストアしてから売る」という具合に、何かしらの付加価値を付け加える商行為である。商品を買い占めて実売価格を釣り上げるやり方は、その業界に対して寸分の利益すら与えていないのだ。<文/澤田真一> 【澤田真一】 ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』
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