【開幕特集】槙野智章、浦和レッズ低迷からの脱却を語る「攻撃は最大の防御」
『特集:Jリーグが好きだっ! 2021』槙野智章インタビュー 2月26日に開幕するJリーグ。スポルティーバでは、今年のサッカー観戦が面白くなる、熱くなる記事を、随時配信。さまざまな視点からJリーグの魅力を猛烈アピール! ◆【動画】槙野智章が2020シーズンにJ1で決めた2ゴールを振り返る 今回は「DAZNJリーグ推進委員会」のメディア連動企画。Jリーグ開幕前のプレビューで、浦和レッズの槙野智章選手のインタビューをお届けする。 <ヒーローのひと言がプロへ進むきっかけに> ──今季のJリーグの開幕ハッシュタグが「2021のヒーローになれ」というものです。槙野選手の子どもの頃のヒーローと言えば、誰になりますか? 「サンフレッチェ広島の選手たちです。僕、子どもの頃からゴリゴリのサンフレッチェファンだったので。誰かひとりを応援していたというわけではないのですが、森保一さん、高木琢也さん、風間八宏さん、パベル・チェルニーさん、イワン・ハシェックさん、盧廷潤さんなど、全員が僕のヒーローでした」 ──そうしたヒーローたちから、どんな影響を受けましたか? 「僕が小学生の頃、サッカースクールで当時の森保一選手から、『頑張れば、プロになれるよ』と言ってもらえたんですね。そのひと言は、僕にとって、ものすごく励みになるものでした。ずっと忘れることのない、夢を追うきっかけになった言葉です」 ──勇気づけられますよね。 「本当に。たとえそれがリップサービスだとしても、『頑張れば、プロになれるんだ』と思えるようになりました。広島で生まれ育って、サンフレッチェという地元のチームを応援しているなか、自分もいつかそのピッチに立ちたいと思ってやっていました。そんな時に、現役の選手からかけてもらった嬉しい言葉。さりげないひと言かもしれないですけど、僕にとってはものすごく大きいものでした」
──当時の槙野選手は、いちファンだったと思いますが、ファンにとってヒーローとは、どんな存在でしょう? 「窮地を救う存在。別に当時の僕が崖っぷちだったわけじゃないんですけど(笑)。ただ何度も言いますけど、夢を持たせてくれるきっかけになった言葉だったので。僕、野球もやっていて、野球選手になりたいと思っていた頃もあったんですよね」 ──広島東洋カープの選手になっていたかもしれない? 「そこを目指していたでしょうね。だから、森保一選手のその言葉は、僕がサッカー選手になるための道標だったと思います」 ──では今シーズン、浦和で節目の10年目を迎える槙野選手自身は、どんなヒーローになりましょう? 「ここ数シーズン、Jリーグでなかなか安定した戦いができていないです。そして今年は、クラブが昨年に掲げた3年計画の2年目。リカルド・ロドリゲス監督がやってきて、チームがどう変わるのかと、周囲からの期待もひしひしと感じています。そんななか、自分は今年34歳になります。サッカー選手としては、ベテランの域に入るのかもしれないですけれども、今年の浦和は違うよ!ってところを見せなければいけない。チームも個人も」 <開幕戦はセットプレーがカギになる> ──では、今季の開幕戦についてうかがいます。対戦相手のFC東京の印象は? 「相性は悪くないと思うんですが、昨季は2戦2敗。ただ昨季までの浦和とは違うので、この一戦でそれを示さなければいけません。変化を見せたいですね」 ──FC東京の警戒すべき選手は誰でしょう? 「うーん、森重(真人)選手ですかね」 ──ジュニアユース時代の同期生ですね? 「昔から広島の小さな町で一緒にサッカーをやっていて、ずっと知っている仲です。あいつも去年の最後ぐらいからボランチをやったり、プレーの幅を広げているみたいで。ただ、かつては絶対に負けたくないと思っていましたけれども、ここまでくると、感慨深いですね。小学校から知っている同い年の仲間と、こうして長くJ1のピッチに立ちつづけられているので。お互いに応援しあっている反面、やっぱり負けられないというか。良い関係だと思います」