東電が「安全改革プラン」進捗を報告(全文3)少しずつ良くなってると信じたいが
全体のガバナンスが3.11後どう強化されたのか
朝日新聞:すいません。朝日新聞の【サクライ 00:36:12】と申します。すいません、基本的な質問で大変恐縮なんですけども、一般論としてですけども、原子力安全に対する原子力部門の個々の取り組みだけでなく、社長を含むコーポレート全体としてのガバナンスが3.11後どのように強化されたのか、それについてまず教えていただけますか。 牧野:ご質問ありがとうございます。非常に大きな、ブロードな話なので、ちょっとどれぐらいお答えできるかっていうところはありますけれども、1つ、社長が安全文化の醸成に対して定期的に原子力部門の、例えばマネジメントレビューですとか、安全の指標のレビューだとかっていうのをきちっとやはり1つ1つご覧になられるというのは、これは従前はわりと曖昧でしたけど、今ははっきりと指標の報告に対してコメントをもらったりしています。 それから具体的に申し上げますと、いわゆる、先ほど規制委員会からの訓練の評価なんかございましたよね。ああいったところに対して、やはりきちっと社長が今の現状、それに先立つ予備訓練の段階から実際にご参加をされて、その中身について確認をして、こういう是正が必要だっていうような具体的な取り組みに対して関わっておられたり、なかなか多岐にわたるところではございます。 大きく、安全管理のためのマネジメントレビューだとか、そういう取り組みだけじゃなくて、わりと個別具体的なところにしっかり入り込んで安全文化の醸成、あるいは安全の弱点、そういったところに対しても実際に指摘をしていくと。私自身もそうですし、そういうふうな形で現場に下りていって、現場の実際の安全管理がどうなっているかっていうことに対しても質問し、是正を求めていくというようなところもございます。多岐にわたるところがあるかなというふうには、ございます。もう少し、どういったところをお聞きになられたい。
原子力部門への監査機能の強化は?
朝日新聞:例えばコーポレート部門から原子力部門への監査機能といいますか、そういうのも含めたそういうところの強化っていうのはいかがなんでしょうか。 牧野:おっしゃるとおりコーポレート自身は、いわゆる内部監査機能というのはもともと監査機能としてありますけれども、それとは独立して、いわゆる原子力安全監視室という形で、原子力安全に関わるところの専門に見る組織を立ち上げて、そこから定期的に、いわゆる取締役会がその報告を受けるというような仕組みをつくったりとか、それからNRMCという、いわゆる改革を見てくれてる委員会も四半期に1回、年に3回だいたい来てくれますけど、そういったところ。で、第三者の目から見てもらってどういうふうになってるかというようなところを、報告を受けるような形になってございます。 そういった意味では、原子力部門の中にいると分からないようなことを中心に、外からレビューをしてもらう、あるいは監査をしてもらうというようなところが、1つ大きな改善点かなというふうに思ってございます。 朝日新聞:牧野さんは原子力部門のトップなわけですけれども、そういう意味で、コーポレートによるそういうガバナンス機能っていうのは機能しているというふうに感じられるのか、その辺いかがですか。今おっしゃったいろんな仕組みができてると思うんですけども。 牧野:実際ここでも定期的に内部規制組織の活動ということで、原子力安全監視室からのご報告、指摘事項はかいつまんで載せさせてもらっていますし、実際の報告書には四半期ごとの報告内容も掲載させていただいております。実際、概数で申し訳ないですけど、すでに指摘が150件ぐらいの中でクローズしたのが何件っていうのは載っているかと思います。 1つ1つは大変、やっぱり私どもが、例えば私自身が現場行って、現場をビビッドに見れるのっていうのは、やはり残念ながら時間が限定されている状況の中で、彼らはわりと頻度高く現場で、3サイト比較しながら見てくれるところもあって、大変、なるほど、こういうところは確かに柏崎は他サイトに比べて弱いなとか、あるいはもう少し、WANOだとか含めての第三者レビューなんかも交えて考えると、すごく自分のところの良さ、悪さっていうのがよく分かるというところはあって、大変、私自身も是正箇所を見極めていく上では有効に活用させていただいてるというふうに思っています。