【東海S】ヒモ穴候補は「5歳」「逃げ」「前走が11、12月」 条件に合致するのは?
厳寒期のダートの傾向は?
1月24日(日)に中京競馬場で行われる東海S。この先に待つGIフェブラリーSの、重要な前哨戦の一つである。実際、過去10年で3頭のフェブラリーS勝ち馬を輩出しているのだが、その3頭とも東海Sを勝ってGI制覇へとつなげた。 【東海ステークス&AJCC 2021予想】京大、東大式!データ的に有利!軸にすべき馬は? 厳寒期のダートといえば、不凍液を撒く影響もあって「よりパワーが必要」「前が止まらない」という印象があるが、実際のところはどうなのか。東海Sのデータ検証に入る前に、厳寒期(1、2月)と、そうでない時期(3~7月)における、中京ダート1800mの脚質を調べてみた(コース改修後の2012~2020年)。 出てきたデータを見比べて、以前も同じようなこと思った記憶がある(多分、何回か調べてる)のだが、中京ダート1800mは厳寒期も暑い時期も同じ。とにかく逃げ、先行が圧倒的に強い。中でも1、2月における逃げ馬の連対率は驚異の44.7%。対する追い込み馬は1.4%しかない。ここ10年、中京競馬場で行われた東海Sもよく似た傾向となっている。 同じく中京競馬場における厳寒期、つまり力が要る状態のダート1800mに強い種牡馬は何か調べてみると、1位はシンボリクリスエスで、2位マンハッタンカフェ、3位ゴールドアリュール。馬格があってパワー型の産駒を出す種牡馬が並んだ。
5歳馬が断然
中京ダート1800mの傾向が分かったところで、データ分析に移っていこう。東海Sはここ10年、京都競馬場で3回(2011、2012、2020年)、中京競馬場で7回(2013~2019年)と、2つの競馬場で行われている。2011、2012年は施行時期が違う(5月)ので、その2年を除く2013年以降の過去8回を基にして検証していきたい。 まず性別だが、このレースは牝馬の参戦はほとんどない。同月に限定の交流重賞・TCK女王盃が行われることもあるのだろう。ここ8年で参戦したのは4頭だけで、重賞勝ち馬が2頭、のちに重賞を勝つ馬が1頭。 能力のある馬が出走しているのにもかかわらず、その3頭はいずれもふたケタ着順だった。というわけで、このレースは牡馬の争いになると考えていい。 所属別では、美浦所属1勝に対して栗東所属が7勝と大きくリードしている。ただし連対率だと美浦所属馬の方がよく、頭にこだわらなければこの項目は無視していい。 続いては年齢。ダート重賞は芝に比べて好走年齢が高い傾向にあるが、このレースはどうだろうか。結果はというと、5勝を挙げている5歳馬が断トツで、ほかの世代(4、6、7歳)は1勝で横並び。連対率で5歳馬に次ぐのが7歳馬。 経験がものをいうダートレースだけあって、高齢でも大きく割り引く必要はなさそうだ。ただ、さすがに8歳以上となると厳しいようで、17頭が出走して2着が1回と苦戦の傾向となっている。 ベテラン勢の活躍が目につくこのレース。勢いだけでは通用しないようで、中1週で挑んできた馬は【0-0-0-19】と散々な結果となっている。中2週の馬からも勝ち馬が出ておらず、連対馬全ての前走が昨年だった。 ある程度間隔が開いていた方がいいようだが、前走が昨年の10月以前だと、これまた連対馬がいなくなる。前走に関しては昨年の11、12月ということが必須条件。また、前走でGIを走っていた馬の成績がよく、特に東京大賞典組は連対率が42.9%と高い数字を誇っている。 前走着順、前走人気に関しては面白いデータが出ている。 前走1~3着馬が6勝と結果を出しているが、前走4着以下から2着に巻き返した例が7回もある。前走人気も同じで、前走1~3番人気が7勝に対して、前走4番人気以下は2着が6回。当日の人気でも2着に8、9、12、13番人気の馬が来ており、ヒモ荒れの可能性が高いレースということが分かる。 ちなみに、当日の1番人気馬の成績は【5-0-3-0】で、全馬が馬券に絡んでいる。こればかりは当日になってみないと分からないのだが、3連系の馬券を狙っているなら外せないところだ。