時速194キロは「危険運転」判決 「視野がどんどん狭くなって…」 現役ラリードライバーが指摘する“危険性”【news23】
小柳さんの姉・長文恵さん 「こんな速度じゃなければ、あのような悲惨な事故にはならなかったと思うし、これは何としてでも危険運転(致死罪)に」 遺族らは起訴内容の変更を求め署名活動を行い、2万8000人分を集めて提出。大分地検は2年前、刑罰の重い「危険運転致死」の罪に切り替えて起訴しました。 11月に始まった裁判。弁護側は「車は直進走行し、制御できていた」などと”過失運転”の適用を求め、”危険運転”と主張する検察側と対立しました。 なぜ194キロものスピードを出したのか、被告人質問で男は… 被告の男 「加速する感覚を楽しんでいた」 28日の判決で、裁判長は「ハンドルやブレーキのわずかなミスによって、事故を起こす危険性が認められる速度といえる」として、「危険運転」に当たると判断しました。 一方、検察側が「車の通行を妨害する目的があった」と主張した部分については認めず、懲役8年の判決を言い渡しました。 判決を受けて遺族は… 小柳さんの姉・長文恵さん 「今後、抑止にならなければいけない点では、量刑はこれでいいのかと。署名活動をして訴因変更をしなければというような、遺族が家族を失った悲しみ以上にまた苦しい思いをする、そういったことのない裁判になっていかなければならないと思う」 「危険運転」の適用をめぐっては、当初、「過失」とみなされるケースが相次いでいて、法務省の有識者検討会が数値の基準を設けることなどを提案しています。 ■時速194キロ「危険運転」と認定 適用の見直し検討も 小川彩佳キャスター: 法務省が法改正に向けた検討を進める中で、今回は「危険運転」が認められた判決が出ました。 株式会社QuizKnock CEO 伊沢拓司さん: 法解釈は、これまでの分も尊重されるところはあるとは思いますが、今回のケースに関しては個人的には「危険」と判断される基準。これまでのケースが非常に一般的な感覚とずれていた部分があるのかなと思うので、納得の判決だったかなと個人的には思ってます。 やはり、これだけ訴因変更するのに手間がかかる。しかも、それを遺族側がやらなければならないという状態はやはりおかしいなとは思いますし、もちろん適切な議論を重ねた上で、法務省なり国の方でしっかりとルールを変えていくということが起こることが、これからの遺族を助けますし、そもそもこの判決が出たということが今、裁判中のいろんな方を助けるケースにもなるのかなと思います。 ======== <プロフィール> 伊沢拓司さん 株式会社QuizKnock CEO 東京大学経済学部卒 クイズプレーヤーとして活躍中
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