時速194キロは「危険運転」判決 「視野がどんどん狭くなって…」 現役ラリードライバーが指摘する“危険性”【news23】
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時速194キロで死亡事故を起こした男の裁判。大分地裁は「過失」ではなくより重い「危険運転」と認定し、懲役8年の判決を言い渡しました。現役のラリードライバーが指摘する「194キロ」の危険性とは。 【写真を見る】原型をとどめないほど大破した車 ■時速194キロ「危険運転」求めた遺族 3年8か月の闘い 小柳さんの姉・長文恵さん 「私が最初に闘ってきた危険運転致死罪を認められること、きょう、そういった判決になったことは、とても大きなことだと思う」 裁判をこう振り返った遺族。その「闘い」は、3年8か月に及びました。 原型をとどめないほど大破した車。亡くなった小柳憲さん(当時50歳)が運転していた車です。 事故が起きたのは2021年2月9日の夜。大分市内の県道を右折しようとした小柳さんの車に、時速194キロ、法定速度の3倍を超えるスピードを出していた当時19歳の男の車が衝突しました。 小柳さんの姉・長文恵さん 「運転席のシートベルトがちぎれ、体が車外へ放り出されました」 ■ラリードライバー語る“時速194キロ”「ブレーキを踏もうがハンドルを切ろうが、言うこときかない」 この映像は、早送りで再現した事故現場を時速194キロで走る映像。 現役のラリードライバーは… ラリードライバー 新井敏弘さん 「一般の車両は(時速)100キロを超えた時点で、一般道だと跳ねたり飛んだりしてしまう。タイヤが接地していないので、ブレーキを踏もうがハンドルを切ろうが、全然言うことはきかないと思う」 194キロで走行した際の視野については・・・ ラリードライバー 新井敏弘さん 「どんどん(視野が)狭くなって、このくらいの感じでしか見えていない。車や人がどこから出てくるかわからない状態で、その速度を出すのはすごく怖い」 この事故で争点となったのは、最長で懲役20年の「危険運転致死」か、懲役7年の「過失運転致死」の罪、どちらに該当するかでした。 大分地検は当初、より刑が軽い「過失運転致死」の罪で男を起訴しました。