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フォルクスワーゲン、独自の車載ソフト開発を推進--Car.Softwareの活動を強化へ

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CNET Japan

 Volkswagenは、ソフトウェアにおける提携企業への依存を減らし、独自の車載ソフトウェアの開発に方針を転換する。この方針転換は、Volkswagenが新たに設けた社内組織Car.Softwareが立ち上げの段階から運用モードに切り替わる現地時間7月1日に始動する。Car.Softwareの最高経営責任者(CEO)Christian Senger氏が米国時間6月19日、オンラインの基調講演で明らかにした。  同社は2019年11月、社内スタートアップとしてCar.Softwareの立ち上げを発表し、「自動車向けソフトウェアとデジタルエコシステムのためのソフトウェアの開発」を専門とするVolkswagen Group内の独立した事業部門だと説明していた。  Volkswagen車に搭載されたソフトウェアのうち、同社が開発したソフトウェアの比率は現在10%に満たず、残りは大手IT各社との共同開発、ティア1プロバイダー、その他のサードパーティー製ソフトウェアによるものだ。Volkswagenは2025年までにこの割合を過半数の60%に引き上げたいとしている。これはつまり、独自のソフトウェアとプラットフォームを開発して進化させていくということだ。  車載ソフトウェアの比率を高めれば、Volkswagenは同社の車を支える技術の管理(および品質管理)権限をさらに強化できる。これはインフォテインメントだけの話ではない。ソフトウェア制御の自動車システム(ドライブバイワイヤーやシフトバイワイヤーなど)の普及により、完全な電気自動車、ドライバー支援システム、そして近いうちに自動運転車や車載ソフトウェアがこれまで以上に重要になる。  Senger氏は、「Volkswagenは車両構造全体の管理権限を維持したいと考えており、これには電子部品も含まれる」として、「サードパーティーに当社の車のデータに対する完全なアクセスを許すわけにはいかない」と述べている。Volkswagenは、ソフトウェアの管理権限を維持することを、長期的な競争力と安全性を確保するための重要な要素と考えている。  車を動かすソフトウェアの開発力を取り戻そうとするVolkswagenのCar.Software計画で大きな部分を占めるのは、共通の車載OS「VW.OS」の開発だ。VW.OSは最終的に、Volkswagen Groupのすべての車両を統合する技術的基盤の役割を果たすことになる。VW.OSと「Volkswagen Automotive Cloud」で構成されるコネクテッドソフトウェアプラットフォームにより、ドライバーには、Volkswagenの車両、ダッシュボードソフトウェア、製品のダウンロードについて強化されたOTA(無線)アップデートが提供され、開発者には膨大な規模のデータ収集がもたらされる。  「Automotive Cloudは、技術的な準備は整っている。現在は機能の範囲を広げているところで、最初の車両モデルとの接続を準備している」(Senger氏)  まだ初期段階ではあるが、電気自動車ブランド「VW ID.」の第1弾では、AudiとPorscheが共同開発したプラットフォーム「Premium Platform Electric」(PPE)を搭載したVolkswagenの現行ソフトウェア「Modular Electric Propulsion Platform」を採用する計画で、2022年頃に登場する予定だ。その後、移行期間を経て、2025年頃に新たなVW.OSのリリースにつなげる計画だ。  VolkswagenはCar.Softwareにおいて、2020年末までに世界で約5000人の専門家を雇用する計画で(採用は主に欧州で行われ、全体の約3分の1は中国に配置されるほか、残りはインド、イスラエル、米国に分散される)、各地を拠点に拡大を図っていくという。 この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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