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サカナクション・山口一郎 自身の音楽は「クラスの1人か2人に深く刺さればいい」

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TOKYO FM+

サカナクションの山口一郎が、TOKYO FMのレギュラー番組に出演。『サカナクションの曲の良さを、人にどう伝えればいいのかわからない』というリスナーのメッセージを紹介し、そのお悩みに答えました。 (TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK! サカナLOCKS!」9月25日(金)放送分)

【私には今悩みがあります。それは、サカナクションの曲の良さを人にどう伝えればいいのかわからないことです。自分の言葉の引き出しが少ないということもありますが、サカナクションの曲を聴いたときの感覚がいままで体験したことがないもので、言葉にできないのです……。私は「スローモーション」が特に好きで、初めて聴いたときはなんだが懐かしい気がしました。この曲を聴くと、高校の時、冬に1人でバスに揺られながら窓を眺めていたのを思い出すのです。学校とは違い周りは真っ暗で、田舎なので乗車しているのは私だけで、なんだか寂しい感じ。アップテンポな曲なのですがこんな感情が浮かんできます。(21歳女性)】 山口:言葉にするのが苦手とおっしゃっていますけど、文章で情景描写をちゃんとできているし、そんなに苦手なようには感じないですね。自分の好きなものを人に共感してもらうために説明することって、実はめちゃくちゃ難しいんですよね。人の思考ってその人の思考だから、自分の思考を押し付ける形になると入り口から印象が良くないじゃないですか。だから、なかなかそれを伝えるのは難しいんですが……サカナクションの曲の良さを伝えるのは、他のミュージシャンよりもちょっと難しいと思う。 サカナクションって……ワサビなんですよ。どういうことかっていうと、若いころは「ワサビいる? ワサビとかないほうがお寿司おいしいじゃん!」って感じなんだけど、歳を取ってくると「ワサビがないと寿司じゃない」って気持ちになってくる……。 サカナクションっていうのは、歳を取ってきてなんとなく良さが分かってくるものでもあり、早熟な人が早めに気づいちゃう曲でもあるというか。20代前半でサカナクションにはまっちゃった人が、同世代の人にサカナクションを伝えるっていうのは非常に無理がある。だってワサビ苦手な人に「ワサビの寿司食えよ! おいしいじゃん!」って言っても、「いや、私は苦手だから」ってなっちゃうんですよ。 だから、ワサビの良さにだんだん気づいていくように、レールを敷いてあげるっていうことも実は大事かなと思う。サカナクションを本当に伝えたいならね。だから、同級生にサカナクションの良さを伝えたい場合は、まずは漫画とかね。例えば、つげ義春の漫画を貸してみるとか(笑)。つげ義春とか水木しげるとかの漫画を貸してみて、こういう漫画の世界もあるんだっていう感じで引き込んでいきながら、音楽にもこういう……あとからグッとくる、違う感動もあるんだよっていう伝え方をしていくと、意外といいかなって思う。 人の思考を変えるのは難しいけど、自分の思考を変えることは意外と簡単だったりするじゃないですか。自分が興味さえ持っていけばいいわけだから。それくらい、人に何かを伝えるっていうことは難しいことだからこそ、あんまり無理しなくていいのかなって思いますね。

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