【アメフト】Xリーグ Head Coach's Review (3) エレコム神戸・米倉監督 米国人選手4人は「帰るな、といって日本に引き留めていた」
◇一緒の練習はできていたのですか ◆米倉監督:(グラウンドを一緒に使っているのが神戸大学なので)ウチはいろいろとあって9月になるまで練習はしていなかったので。ただ彼らは4人ともずっと日本にいました。 ◇実際の練習はともかく、ネットを使ってのコミュニケーションなどは取れていたのですか ◆米倉監督:ZOOMを使ってやっていました。 ◇開幕から3試合、富士通、パナソニック、エレコム神戸と米国人QBを見ましたがソコールが一番良かったと思いますが ◆米倉監督:もう彼も、日本へ来て3年目。ずっと一緒にいてるので。僕も平日に、イノケと3人で、ZOOMでミーティングしたりとか結構やっていました。その辺はコミュニケーションは取れていると思います。 ◇IBMには、なかなか勝てない時期もあったのが、去年ようやくラン主体のゲームで勝って。今回は違うパス中心で勝って連勝 ◆米倉監督:大きいですね。IBMさんも、(TSLに挑戦中の)WR近江君とK佐藤君がいれば。まったく別のチームでしょうし。我々としては、2年続けてラッキーだったくらいにしか思っていません。 ◇米倉さんが立命館時代に、甲子園ボウルで苦しめられたQB政本が(残り1分半で同点TDパスと)今回も活躍しました ◆米倉監督:まったくあの時と同じで、あの第4クオーターの最後まで分からなかった、あの甲子園ボウルを思い出しました。「やはりこの選手は、凄いわ」と本当に感じました。 ただ、ああいうプレーをやられても、選手たちが切れずに集中して目の前のプレーをやるという点は、この若いチームが成長し続けているということだと思うので、そこは非常に頼もしいですね。 ◇先ほどもありましたが、練習開始はほぼ9月から。神戸大学さんのグラウンドだったことが大きいのですか? ◆米倉監督:練習は、9月入ってからですね。神戸大学さんの事情だけではなく、感染状況など様々なリスクを勘案しました。チームにはここまではやらないという話をしていました。 ただこれ以上練習開始が遅くなってしまうと、今度はコロナ感染リスクよりもフットボールでの負傷のリスクが高くなってしまうので、ここからはやるといって始めました。その辺は相当に慎重に、始めました。 8月末までは、(兵庫県の)芦屋浜のフットサル場を借りて、走っていただけでした。選手たちはこの環境下でよく頑張ってくれたと思います。 ◇去年のチームよりステップアップしたのはどんな点ですか ◆米倉監督:ディフェンスでスピードある若い子が頑張っています。今日も、9番の甲南大から来たLBの大野(翔)が良かった。彼は素晴らしいポテンシャルを持っています。立命館のCB松山(陸)とか、DB、LB陣は非常にスピードのある選手が出てきました。メンバーも積みあがってきていると思います。 オフェンスでは、OLも大分入れ替わりました。まだまだ心配なのですが。 ◇ソコールを何度か見てきましたが、今日は非常にゆったりとパスを投げ込めていました。OLのプロテクションが良かったと思うのですが ◆米倉監督:OLも以前と違っています。最初に私がこのチームに来た時、0.1秒でパスプロがやられていたので。今日はサックは1回だけ?IBMのDE(ジェームズ・)ブルックスを抑えていましたね。 向こうのディフェンスコーディネーターも新しく変わって、どんな守り方をするのか分からなかったのですが、そこはよく選手が頑張ってくれたと思います。 ◇次戦(ノジマ相模原ライズ戦)については ◆米倉監督:ライズさんは、僕が(富士通戦を)見ている限り強いなと思ったので。(序盤で点を取られたが)地力のあるチームだと思います。まず、ライズ戦に向けて。一戦必勝で頑張ります。 その次の富士通は、もう考えないでおきます。2番(トラショーン・ニクソン)とサマジー(・グラント)の2人のRBを交代で使ってくるオフェンスはあり得ないくらい凄いので。見てもとても対策を考える余裕ないです。 とにかくライズ戦に全力を尽くします。 今日は選手を褒めてやってください。僕は今日はサイドラインで腕を組んでいるだけだったので。 小座野容斉
アメリカンフットボール・マガジン編集部