高橋文哉×岡田龍太郎インタビュー 『仮面ライダーゼロワン』と駆け抜けた1年を振り返り
――ライダー俳優に決まったときはどのようなお気持ちでしたか。 高橋:僕は信じられない、というのが1番大きかったです。台本に名前が入って、本読みに参加しても、「俺、仮面ライダーなのか…」ってふわふわした気持ちで。現場で「変身!」って言っても夢のなかにいるような感覚がずっと抜けませんでした。でも情報解禁になっていろんなニュースで取り上げられているのを見たとき、初めて自分は仮面ライダーになったんだという実感が湧いたんです。最初は「ええええ」ってなりながらも、それがプレッシャーや責任感に変わっていって、そのふわふわした感じは消えました。今思えば「変身!」ってセリフも台本にそう書いてあるから言っているだけ、みたいな感覚でしたね。 岡田:役が決まったときは嬉しさ半分、悔しさ半分でした。仮面ライダーのオーディションってみんな主演を目指して受けると思うので、そこから外れてしまうのは半分不合格みたいなものなので。正直、真剣に考えましたが、あれこれ考えていてもしょうがないと思い、自分の役と向き合うことにしたんです。それで役について理解を深めていくと、諫ってやり方次第ですごく良い役になると気づいて。だからとことん諫を突き詰めていこうと決意しました。 ――その悔しさがバネになったり? 岡田:それはずっとあります。その悔しさをバネに不破諫という役を少しでも良いものにしていこうという思いで1年間やっていました。
「仮面ライダー」出演で、知らない親戚が増える!?
――『仮面ライダーゼロワン』出演後、周囲の変化を感じましたか? 高橋:僕は高校を卒業してからやっといろんなオーディションを受けれるようになって、そのなかの1つに『仮面ライダーゼロワン』があったんです。高校卒業してから仮面ライダーになったんですが、そうなれば高校時代の同級生が黙っているわけもなく…(笑)。話したこともなければ顔もわからない子からInstagramのDMで、「●●高校の▲年×組の※※※です! 仮面ライダーおめでとうございます!」みたいなメッセージがめっちゃ届きました。テレビに出ると知らない知り合いが増えるって本当なんだと思いました(笑)。 岡田:僕も知らない親戚が増えるじゃないですけど、おばあちゃんの兄弟の誰かから、「『仮面ライダーゼロワン』すごく観てるよ~」と伝えられたことがあって。こんな親戚いたんだと思いました(笑)。でもそのくらいかな? 街で声をかけられるとかは滅多にないので。 高橋:ないですよね! しかも龍太郎くんはわりと諫のままで街を歩いているんです。コロナの前とかマスクすらしていなくてこっちが心配になるくらい(笑)。でもたまーに気づかれることもありましたよね? 岡田:2回くらいあったね。街を歩いていたら子供たちが押し寄せてくるイメージだったけど、現実は本当にたまにしか声をかけられないっていう。 高橋:でもバラエティのお仕事に行ったときは周りから「仮面ライダーでしょ?」と声をかけられるので、「やっぱり仮面ライダーすげぇ!」って思います。「仮面ライダー」という単語を知らない日本人はいないと思うし、キャラクターの知名度の高さから来る影響力には驚かされました。