早大出身者初の世界王者となった岩田翔吉、早大ボクシング部OB会主催の祝勝会で決意 「記録にも記憶にも残る存在を目指します」
プロボクシングのWBO世界ライトフライ級王者の岩田翔吉(28)=帝拳=が14日、東京・新宿区の早大早稲田キャンパス内で開催された、早大ボクシング部のOB会「稲門(とうもん)拳闘倶楽部」主催の「岩田翔吉 世界タイトル獲得 祝勝会」に出席した。 同級1位だった岩田は10月13日に東京・有明アリーナで王座決定戦を闘い、同級2位だったハイロ・ノリエガ(スペイン)に3回TKO勝ち。約2年ぶり2度目の世界戦で、早大出身者初の世界王者となった。 祝勝会には早大関係者、プロ・アマチュアボクシング界の要人、稲門拳闘倶楽部会員など約60人が出席。盛大に祝われた岩田は「2年前の世界タイトル挑戦での敗北を経て、『やれることを伸ばす』ボクシングから、『できないことを克服する』ボクシングに意識を変えました。(帝拳ジムの)本田(明彦)会長、浜田(剛史)代表、粟生(隆寛)トレーナーのアドバイスを受け、強いチャンピオンとして記録にも記憶にも残る存在を目指します。本日は多くの方々にお集まりいただき、心から感謝しています」とあいさつ。大きな拍手を浴びた。 冒頭で遠藤寛治稲門拳闘倶楽部会長が岩田の経歴を紹介。続いて来賓が祝辞を述べた。早大の藤田誠理事は「非常に礼儀正しく、想像していたボクサー像とは異なる印象でした。一流のアスリートは物静かで修行僧のような姿があります。これからも厳しい減量や試練を乗り越え、何度も防衛を重ねる活躍を期待しています」と激励。帝拳ジムの浜田剛史代表(64)は「軽量級離れしたパンチ力を持ち、2年前の敗戦から着実に進化している。今後さらに成長が期待できる選手です」と話した。 岩田の立教小学校の先輩で日本ボクシング連盟の井崎洋志副会長(56)は「初対面の丁寧な態度とは裏腹にギラギラした目の奥に強い決意を感じました。世界タイトル獲得は当然と思っていたが、むしろ少し遅かったくらいです」と笑顔で称賛。元WBC世界ライトフライ級王者で、関東ボクシング連盟の中島成雄理事長(70)は「同じ大学卒業後(中島理事長は駒大卒)にプロ転向して世界王者になった者として、今後のさらなる活躍を期待しています」と述べた。 岩田の学生時代のゼミ担当教授である石井昌幸競技スポーツセンター長は「私のゼミ出身者からは3人の世界チャンピオンが誕生しました。ボクシングの岩田選手、女子レスリングの須﨑優衣選手、フェンシングの松山恭助選手です。方針として『心配ない人は放っておく』としています」と笑いを交えながら語り、祝福した。