熊野・国道42号の花壇撤去へ、市議会一般質問 自転車道ルート路肩拡幅 三重
【熊野】三重県熊野市は12日の市議会本会議で、太平洋岸自転車道のルート上にある国道42号の路肩の拡幅工事に伴い、国土交通省が来月から市内沿線の国道花壇を撤去することを明らかにした。川口朋議員(無所属)の一般質問への答弁。 自転車道は令和3年度に国がナショナルサイクルルートに指定した。千葉県銚子市から和歌山市に至る延長1487キロの道路。国交省は自転車通行空間の整備を目的に、10月に有馬町立石―木本交差点間の花壇撤去を市に通達した。 来月から有馬町の立石―花の窟間、来夏以降に花の窟―木本交差点間の花壇を順次撤去し、令和8年度までに完成させる方針。花壇の幅員50センチは上り線(尾鷲方面)の路肩と歩道の拡幅に当てられ、路肩は75センチから一メートルに広がる。 花壇の撤去を受け、国道42号沿いの花壇を整備する「国道ボランティアサポートプログラム」は来夏で活動終了。平成15年度に国交省と市、ボランティア団体らで始めた取り組みで、年2回の花の植え替えや清掃作業を実施してきた。 河上敢二市長は「自転車道の整備は国策で進めることなので、花壇の撤去はやむを得ない」との考えを示した。ボランティアへの謝意を表した上で「自転車道の整備にとどまらず、素晴らしい景観も維持していく必要がある」と話した。