ライドの質を変える軽さ。頭の形が悪い自分を救ったヘルメット|OGK KABUTO
頭の形の悪さが悩みの筆者。フローティング構造に救われる
フレックス・エアーのもう一つの特徴として、冷却性能がある。ヘルメットを頭部から浮かせて空気の通り道を確保するフローティング構造がウリだ。そのために「エアフロ―パッド」という内装パッドが装着されており、頭部とヘルメット内部までの距離が保たれ、通気性の向上が図られている。これにより、冷却性能が特徴となったが、同時にその裏で私の長年の悩みも解消された。私は頭の形がすこぶる悪く、左後頭部が出っ張っていて右側がいわゆる絶壁。そのため、普通にヘルメットをかぶると後頭部の出っ張りがあたり長時間ライドだと痛くなることに加え、ヘルメットが頭の形に合わせてどんどん横を向く。そのため、油断していると撮影してもらった写真のヘルメットだけが横を向いている形になることもあるくらいだ。。 そんな頭だが、フレックス・エアーでようやく問題が解消されたようだ。フローティング構造で生み出される空間がいわば「遊び」となり、その空間に頭の出っ張りが収まってくれる。そしてエアフロ―パッドが出っ張りにも絶壁にも沿うように柔軟に変形して頭に密着してくれるおかげで、頭部の痛みが出るだけでなくヘルメットも普通に前を向いてくれるようになった。感動だ。頭の形に悩んでいる人はぜひ使ってみてほしい。
200マイル走行でわかる「快適性」
200マイル≒320kmの悪路(グラベル)を走るアンバウンドグラベルにおいて、制限時間内の完走を目指す私にとってはとにかく走り続けることが重要だった。そのため、身体に痛みがでずに、ひたすら淡々とでいいので走り続けられる準備が必須だった。すなわち「快適性」という面を重視したいと思っている中でフレックス・エアーを選んだのは当然だった。
NOストレスへの感謝
しかし、実際に完走をして感じたことは、事前に想定していた快適性は「痛みがでない」こと以上だった。ヘルメットはどうしてもずれてしまうことも多く、その度に少しヘルメットの向きや位置を調整し直して走ることも多かった。特に上述したように頭の形が悪いため、無理やり修正しても元来の頭の形に沿うように振動の度に少しずつずれてくるのが当然だった。と思っている中でこのフレックス・エアーはほぼズレることがなかった。今までズレてばかりだったのでズレないことが逆に違和感を感じるほどに。同様に同じコンセプトで製造されているアイウェアのFA1もこの点は優秀だった。 200マイルのような長距離ともなると、ちょっとした無駄な動きの積み重ねが最終的に大きなダメージになる。それがないばかりか、それ以上に心的負担も軽くなり、気持ち良くアメリカのグラベルを走らせてくれたこのヘルメットには感謝したい。
Bicycle Club編集部