4回途中から登板し、大社打線を無失点に抑えた神村学園の早瀬（撮影・星野楽）

　◆全国高校野球選手権準々決勝　大社2―8神村学園（19日、甲子園） 　4回、神村学園の先発・今村拓未は、自らのバント処理でのミスが二つも重なり、2―2の同点に追いつかれ、さらに無死二、三塁のピンチを招いた。ここで小田大介監督は、2日前の3回戦・岡山学芸館戦で9回完投勝利を収めた2年生右腕・早瀬朔にスイッチ。「緊張したというよりは、もうアドレナリンがすごくて」と気合十分でマウンドに上がった早瀬は、試合を左右するこの場面で、相手打線を二ゴロ、二ゴロ、空振り三振に仕留めて追加点を許さず、5回以降の5イニングでも無失点投球を見せた。 ■どこが勝っても初優勝、21日に4強激突【準決勝の組み合わせ】 　相手の大社応援団の大声援にも「自分が応援されているという風に思えば、力が発揮できる。相手のリズムを、自分の体の中で…。何て言うんですかね、リズムに乗りながら、ですか。ずっと投げていました」と強心臓ぶりを発揮。岡山学芸館戦での完投が「自信になりました」と、甲子園でめきめきと力をつけている2年生に、小田監督も「勝ち上がっていくためには誰かがラッキーボーイ的な存在にならないといけないんですが、早瀬はこっちが思っている以上に成長しているな、と思います」とその台頭ぶりを喜んだ。