多摩・稲城にまたがる里山エリアを保全地域に指定 /東京
東京都は、多摩市と稲城市にまたがる里山エリア「連光寺・若葉台里山保全地域」を、保全地域に指定した。田んぼの跡地や畑、草地、雑木林など多様な環境に恵まれ、国内でも極めて希少な陸産貝類など多様な動植物が生息・生育しているという。 都の発表によると、保全地域の指定は都内で50番目。今回の指定地域は、多摩市の東部に位置する連光寺地区及び稲城市の西部に位置する若葉台地区にまたがる。面積は、3万2923平方メートル。
丘陵地の谷戸に、湿地、畑、草地、雑木林など多様な自然が組み合わさった里山景観が残る。湿地にはキバサナギガイ、ミズコハクガイなどの貝類のほか、ヘイケボタル、ホトケドジョウなどの生き物が生息している。雑木林には、タマノカンアオイやキンラン等の希少植物も生育している。 保全地域とは、「東京における自然の保護と回復に関する条例」に基づき、良好な自然地や歴史的遺産と一体になった樹林などを東京都が区域指定し、その保護と回復を図る制度。保全地域の指定を受けると、建築物や工作物の新築・改築・増築などの行為が制限される。