ロータリーエンジン復活は秒読み!? 美しいロータリーエンジン車3選
美しくパワフルなロータリーエンジン車を振り返る
2020年11月9日に、マツダは2021年3月期第2四半期決算説明会をおこない、これまで表明していた新開発の直列6気筒エンジンとともに、新たなロータリーエンジンを活用した電動化パワーユニットを公開しました。 【画像】ウットリする美しさ! ロータリーエンジンの名車を見る(21枚)
このパワーユニットはいわゆるレンジエクステンダーと呼ばれるもので、バッテリーの電力を使って駆動用モーターで走行し、充電が必要になると発電用エンジンを始動する仕組みで、写真を見る限りでは1ローターのロータリーエンジンとなっています。 2012年に生産を終えた「RX-8」を最後に、マツダのロータリーエンジン車は途絶えていましたが、新しいレンジエクステンダーは10年ぶりとなる2022年以降に登場するといわれています。 そこで、新型ロータリーエンジンの登場を歓迎する意味で、とくに美しいデザインと評されたロータリーエンジン搭載車を、3車種ピックアップして紹介します。
●コスモスポーツ
マツダは1961年にドイツのNSUバンケル社と、当時は「夢の内燃機関」といわれていたロータリーエンジンについて技術提携をおこないました。 NSUバンケルはロータリーエンジンの製造に成功しましたが、多くの問題を解決できず、本格的な量産には至りませんでした。 しかし、独自にロータリーエンジンの開発に着手したマツダは、1967年に「コスモスポーツ」を発売。 さまざまな難問を解決し、最高出力110馬力を発揮する491cc×2ローターの、世界初となる実用量産ロータリーエンジン「10A型」を搭載しました。 コンパクトなロータリーエンジンの特徴を生かして、外観は低く伸びやかなデザインを採用。パワフルなエンジンにふさわしく、空気を切り裂くようなフォルムの紛れもないスポーツカーでした。 空気抵抗の低減を意識したシャープなフロントフェイスに、車体の中心付近に小ぶりなキャビンをレイアウトし、リアオーバーハングを長くしたテール部分も斬新でした。 2シータークーペとしたコクピットはタイトにつくられ、ドライバーの眼前に7連メーターを配置するなど、戦闘機をイメージさせます。 また、動力性能も一級品で最高速度185km/h、0-400m加速16.3秒を達成。1968年には最高出力128馬力にパワーアップされ、最高速度は200km/h、0-400m加速は15.8秒まで向上するなど、ロータリーエンジンの性能の高さを世に知らしめました。 なお、2019年12月にはコスモスポーツのブレーキパーツが復刻されるなど、いまも多くの愛好家が存在します。