いざという時のために“防災を持ち歩く”を習慣に 一人にひとつの「防災ポーチ」
今年に入り、東北や関東、九州地方、北陸地方などの地震速報を頻繁に目にするようになり、これまで以上に地震や災害に対する備えが身近なものとなってきました。 地震はいつ何時にやってくるか予想できません。飲料水や食料の備蓄はしていたとしても、もし出先で大規模な地震にあった場合、どうしたらよいのでしょうか。そこで今回は、出先で困らない防災対策を Dr.ソナエル氏にうかがいました。
災害が発生するのは自宅にいる時とは限らない
2011年3月11日の東日本大震災から11年が経過し、震災の追悼式典も徐々に縮小傾向となっています。しかし直近の約数カ月を振り返ってみても、下記のように大規模の地震が6回も発生しています。 ・1月4日:父島近海を震源とする最大震度5強 ・1月22日:宮崎県東部沖(日向灘を震源)の最大震度5強 ・3月16日:福島県沖を震源とする最大震度6強 ・3月18日:岩手県沖を震源とする最大震度5強 ・4月19日:福島県中通りを震源とする最大震度5弱 ・5月22日:茨城県沖を震源とする最大震度5弱 そのため防災について意識をしたり、自宅に食料や水などの備蓄を行う方は増えていらっしゃると思います。しかし、災害は自宅にいるときに発生するとは限りません。とりわけ発生予知が困難な地震においては、仕事先、通勤途中、外出先で被災する可能性が十分にあり、自宅以外でも常に防災を意識しなければなりません。 大都市で大きな地震が発生した場合、電車や交通機関がマヒして「帰宅困難者」となり、3日間程度は職場や商業施設などで待機しなくてはならない場合もあります。 そんな時に身を守ってくれるものが「防災ポーチ」です。
一人ひとつずつ持ち歩くべき「防災ポーチ」
「防災ポーチ」とは、緊急時に使用する必要最低限の防災グッズを入れたポーチのことです。Every Day Carry(EDC)と呼ばれることもあります。 防災の備えは3段階に分けて考えます。 まず、外出先で被災した時のための「0次の備え」、自宅から緊急避難するための「1次の備え」、自宅を離れて長期的に避難生活を送る「2次の備え」です。 つまり、防災ポーチは「0次の備え」となり、よくある非常用持ち出し袋(防災リュック)は「1次~2次の備え」となります。そのため防災ポーチは一家にひとつではなく、一人ひとりがカバンに入れておくべき備えです。