肝臓の病気「太っていない人」「お酒を飲まない人」も油断禁物...肝臓の数値ALTに注目!脂肪肝・肝硬変の原因と対策
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 ドクターは奈良県立医科大学 消化器・代謝内科 教授 医学博士 𠮷治 仁志先生です。 【動画】肝臓の4大マーカーALT・ASTとは?肝臓専門医が詳しく解説!両方の数値が高いと...【1分38秒~】 今回のテーマは「~緊急宣言!今 肝臓が危ない~脂肪肝・肝硬変の原因と対策」 沈黙の臓器とも呼ばれる肝臓の病気は、症状がほとんど出ない間に肝硬変や肝臓がんなどの病気に進行している事があるといいます。そんな事態に陥らないために、今年6月「奈良宣言2023」で打ち出された重要なキーワードが「ALT over 30」。「ALT」とは、以前はGPTと呼ばれていた肝臓の機能を表す検査値。肝臓学会はALTが30を超えた場合受診を勧めるよう提唱したそうです。そこで今回は、肝臓の数値ALTに注目!肝臓の病の原因と対策を専門医に教えてもらいました。
肝臓の基礎知識
<肝臓の働きについて> 先生によると、臓器は主に1つの働きをする事が多いそうです。例えば、心臓は身体中に血液を送り出すためのポンプの働き。肺は、酸素を取り込んで二酸化炭素を排出するガス交換の働きがあります。それに対して肝臓は、アルコールなどの有害な物質を解毒・分解したり、栄養素をエネルギーに変換して全身に送ったりなど約500もの働きがあるのだとか。そのため、肝臓は「人体の化学工場」とも言われているそうです。 <肝臓は2/3を切除しても元の大きさに戻る!?> 先生によると、肝臓は2/3を切除しても元に戻るほど再生能力が高いそうです。少しのダメージを受けても自分でフォローをできてしまうので、症状がなかなか出にくく"沈黙の臓器"と呼ばれるのだとか。しかし、お酒・脂肪・ウイルスなどさまざまな原因で、攻撃が防御を上回ってしまうとダメージをフォローしきれず肝臓がだんだん硬くなっていき、最後は肝硬変に進行してしまいます。肝硬変になると元の状態に戻るのが難しくなってしまうそうです。