流儀の技で節目ことほぐ 嵯峨御流富山春陽司所50周年 高岡で「いけばな展」【富山県】
嵯峨御流華道富山春陽司所の創立50周年記念華展「嵯峨御流いけばな展―悠久の美を求めて」(富山新聞社後援)は21日、高岡市の県高岡文化ホールで始まった。67人が流儀の技と心を示す60点を出品し、節目をことほぐ伝統の美が県内外から訪れた人を魅了した。 嵯峨御流の始祖である嵯峨天皇にちなみ、みずみずしいショウブやイタヤカエデを寄せた御所車が来場者を迎えた。ショウブやジャノメマツなどを格調高く生けた荘厳華やハランの数生け、水盤にマツとツツジを配して「雨晴」を表現した「景色いけ」などが伝統の様式美を伝えた。「歌会始の儀」のお題に合わせて制作した歴代の花器に生けた35点も目を引いた。 開会式では、嵯峨御流華道総司所の岡村光真副理事長が「今後も力を結集し、次の50年につないでほしい」と期待を込め、富山春陽司所の津田美智甫司所長は「素晴らしい伝統を絶やさぬよう精進したい」と決意を述べた。二塚英克市生活環境文化部長が祝辞を贈った。司所在職50年の11人に岡村副理事長から褒賞状が贈られた。会期は22日午後5時まで。受賞者は次の皆さん。 越村範甫、向井節甫、塚島百合甫、杉岡洋甫、津田美智甫、氷見治甫、定塚幸甫、石渡外美甫、青木久甫、岡本千恵甫、岡本葉甫