エリザベス女王の寝室で起きた衝撃の「侵入事件」 間もなく配信開始の『ザ・クラウン』シーズン4でも描かれる可能性
『ザ・クラウン』シーズン4では、20世紀最大のもっとも奇妙とも言える王室の機密保持違反事件が描かれるのではと期待されている。ある男がバッキンガム宮殿に忍び込み、就寝中のエリザベス女王の部屋に侵入した事件だ。 1948年ロンドン生まれの34歳、家のペンキ塗りや装飾職人のマイケル・フェイガンは、1度ならず2度も宮殿のセキュリティをかいくぐった。女王の寝室に難なく忍びこんだのは、2度目の侵入の時だった。 【写真】アンドルー王子の元妻、セーラ・ファーガソンの「足舐め事件」など! 英国王室が忘れてしまいたい8つのスキャンダル ピーター・モーガン脚本の『ザ・クラウン』シーズン4は、1979年から話が始まる。英国初の女性首相、マーガレット・サッチャー(ジリアン・アンダーソン)による政策が世論を二分し、その影響を国民が感じ始めている頃だった。 ロンドン警視庁(スコットランドヤード)の報告によると、1982年7月9日午前6時45分頃、マイケル・フェイガンはバッキンガム宮殿のアンバサダーズ・エントランスの門近くの柵をよじ登った。
そして柵を乗り越え、一時的な日除けとして使われていたテントの陰に隠れ、鍵のかかっていない窓から1階の部屋に侵入。この部屋には、国王ジョージ5世の数百万ポンド相当の高価な切手コレクションが保管されていたため、彼が侵入するとアラームが2度鳴った。しかし、警察はエラーと勘違いして止めたという。 フェイガンは入った時と同じ窓から出て、排水管をひとつ上の階へまでよじ登った。靴下とサンダルを脱ぎ捨てると、彼は狭い窓枠をつたって、また別の鍵のかかっていない窓から、家政長官のサー・ピーター・アシュモア中将のオフィスへと侵入。その日は、メイドが窓を開け放っていたのだった。 約15分間にわたって、彼はひとりで“宮殿ツアー“を楽しんだ。彼を目撃したスタッフがひとりいたが、彼の振る舞いは「特に警告を発するほど疑わしい」ものではなかったという。 フェイガンは「飾られた絵画に従って」歩いて行けば、宮殿のプライベートな居住棟への行き方がわかったと主張する。 彼はまず、待合室に入った。そこでガラスの灰皿を割り、その一片を持って7時15分、女王の寝室に忍びこんだ。女王の目の前で、ガラスの破片で自分を傷つけようと思っていたという。