世界の石炭需要、27年まで記録更新続くとIEA-温暖化対策に逆風
(ブルームバーグ): 国際エネルギー機関(IEA)によれば、世界の石炭需要は少なくとも2027年まで毎年、過去最高を更新し続ける見通しだ。これまでは、昨年がピークと見込まれていた。地球温暖化を招く二酸化炭素(CO2)排出を抑制する上での課題が浮き彫りとなっている。
IEAの最新予測では、石炭需要は27年末までに年89億トン近くに増え、24年の水準を約1%上回る。IEAは昨年、石炭需要が20年代に着実な減少に転じるとしていたが、そうした予想は覆された。
石炭需要はここ数年、IEAの想定を上回っており、実際の数値が現在の予測を上回る可能性もある。
パリ協定に基づき50年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするためには、石炭の使用を20年代中に大幅に減らす必要がある。すでに地球の気温は産業革命前より1.5度上昇している可能性があり、気候変動対策のほころびが露呈しつつある。
原題:Coal Demand to Continue Hitting Records Through 2027, IEA Says (抜粋)
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Will Mathis