不動の侍、台湾の先発投手変更に動じず 井端監督「状態上がってきた」 野球プレミア12
野球の国際大会「プレミア12」は23日、東京ドームで2次リーグ最終第3戦が行われ、日本代表は台湾代表に9―6で競り勝ち、3戦全勝の1位突破となった。 【写真】清宮幸太郎と紅林弘太郎のダブルコウタロウが円陣でフュージョン!? ナインは失笑 取っては取られてのシーソーゲームで、日本の伏兵たちが輝いた。他の国の結果で、両チームともに戦前に決勝進出が決定。22日のベネズエラ戦から先発6人を入れ替えて臨んだ日本は、台湾との〝前哨戦〟で層の厚さを見せつけた。 波乱含みの一戦だった。台湾は試合直前、先発予定だったエース林昱珉の変更を申し出た。決勝に向けて温存するための措置とみられ、日本は猛抗議。結局、台湾が3000ドルの罰金を払う形で、主催者の世界野球ソフトボール連盟が変更を認めていた。 「自分のベストを尽くすことに変わりはない」。試合前の井端監督の号令に、見事応えたのが村林だ。急遽、先発した陳柏清の2ボールからの3球目だった。「積極的にいった」と見逃せばボールになりそうな低めの直球をすくい、左翼席へ先頭打者アーチ。追加招集の27歳の一発を呼び水に、森下の2点適時二塁打などで初回に4点を奪った。 迫られても、集中力は切らさない。4-3の五回2死満塁。暴投で追加点を奪い、なおも2死二、三塁で打席の清宮は「いい場面で回してくれて、わくわくしていた」という。不調で控えに回っていた25歳の右中間フェンス直撃の2点三塁打で突き放した。 一丸で勝利をつかみ取っり、指揮官も「どの選手も状態が上がってきた」と手応えを口にする。初の全勝優勝まであと1勝。「明日は内容じゃない。結果だけにこだわる」と話す眼光は鋭かった。(川峯千尋)