ランボルギーニ・レヴエルト 詳細データテスト V12存続に拍手 驚異の速さ 歴代最高ハンドリング
はじめに
今回のテスト対象は、パフォーマンスの点では今年1番の期待がかかるが、気になるのは数字だけではない。 【写真】写真で見るランボルギーニ・レヴエルトとライバル (19枚) レヴエルトは、ランボルギーニが望むと望まざるとに関わらず取り組まざるを得ない、PHEVへの本気ぶりを示すものだ。荒削りだが愛すべきアヴェンタドールの後継として、今後10年ほどはフラッグシップの座に就くものでもあり、デザインやテクノロジーにより広範囲のアプローチが盛り込まれている。 また、運動性の点では、公道上で、大排気量V12と四輪駆動のランボルギーニのハンドリングを再定義することが約束される。というか、必要である。というのも、アヴェンタドールはエキサイティングで、頑ななISRギアボックスと、時として非協力的なマナーは、最終仕様のウルティメが出るよりずっと前から古びたものとなっていた。 開発の初期段階では、スター級エンジニアのマウリツィオ・レッジャーニが関わっていたが彼はすぐにLMDhハイパーカーのプロジェクトに異動。その後は、アウディからサンタアガタへ復帰したルーヴェン・モールがCTOに就任した。さらに、3モーターのパワートレインを開発するため、R&D部門は多くのエンジニアを新たに雇用。さらには、8速DCTをレヴエルトのために新開発した。 もちろん、直接の親会社はアウディだが、フォルクスワーゲングループのバックアップは無視できない。グループが持つDCTの設計ノウハウやカーボンFRP技術が、この新たなスーパーカーを可能にした。 エンジンは、下位のテメラリオはV8ツインターボだが、レヴエルトのためには新型V12開発に多額の費用が投入された。V12の必要性を疑問視する声もあったが、昨年の販売台数が史上初の1万台超えとなったこともあって正当化された。なお、レヴエルトは2026年末まで生産されることが表明されている。 本体価格は45万2040ポンド(約8770万円)だが、いまやV12を積む新車のスーパーカーとしては、現時点でもっとも安価だ。パガーニやゴードン・マーレイは、この金額では手に入らない。 V12が歴史を重んじたものである一方、そのほかの点はほとんどが、ランボルギーニにとって転機になるものだ。1988年に、6万5900ポンド(当時のレートで約1503万円)のカウンタックLP5000クアトロヴァルヴォーレ以来、テストし続けてきたランボルギーニのフラッグシップ、最新モデルを詳しくチェックしていこう。