山田杏奈、ドラマのことを情報公開前で人に話せず「長期間の撮影を怪しまれていました」
原作コミックは累計発行部数2900万部超。今年1月に公開された映画は興行収入30億円のヒットとなった『ゴールデンカムイ』。ファン待望のその後を描くドラマ『連続ドラマW ゴールデンカムイ ─北海道刺青囚人争奪編─』の放送・配信が10月6日から始まった。 【写真】ドラマ『ゴールデンカムイ』に出演中の山田杏奈 日露戦争終結直後の北海道。アイヌの莫大な埋蔵金を手にすべく、網走刑務所から散りぢりになった囚人たちに彫られた暗号の刺青を追う杉元佐一(山崎賢人)とタッグを組んだのはアイヌの少女・アシリパ(山田杏奈)。
役が決まったときから不安と心配
「彼女の強さと意志。未来を見据えてしっかりと進んでいるところを、揺らがないようにできたらいいなと思っていました」 と、演じている山田杏奈。そもそも、壮大な世界観ゆえに“実写化は無理”と多くの人に思われていた。 「やっぱりファンの方が多い作品なので、役が決まったときから不安と心配はありました。でも映画公開後、“ハマってる”と言っていただけることが多くて、すごく安心しました。とにかく安心しました」 原作へのリスペクトと山田の人柄が伝わってくる。雪山でのアクション、弓、乗馬、アイヌ文化や所作……。たくさんの準備をして撮影に挑んだ。 「実は映画とドラマは同じ時期に撮影していて。でも、ドラマのことは情報解禁前で言えなくて。“なんで8か月も撮影していたの?”ってよく聞かれて、怪しまれていました(笑)。アシリパは根本的な性質として“こう”と思ったことを曲げないんですが、そんなところは自分に通じるかなと思っています。そして、少女といわれる年齢ではありつつ、私よりよっぽど大人なんじゃないかと思ってしまうぐらい(笑)。あと、ご飯に一喜一憂するところなどはすごく愛らしいなと思いますね」 牛山辰馬(勝矢)を“ちんぽ先生”と敬愛するシーンなど、コミカル要素もしっかりと。 「避けては通れないというか、本当に全部やっています。みんなでノリノリでした(笑)。牛山の額のコブだと思って拾ったものは、本物の乾燥はんぺんを使っていて。結構なにおいがしました(笑)」 物語が進む中で、アシリパと杉元のバディ感も増していく。何があろうともでアシリパを命がけで守る杉元は控えめに言っても、カッコよすぎる。 「本当ですよね。杉元に“うーん?”と思うところはないですよね。逆に言うと、すべてが完璧。守るべきところはしっかり守ってくれるし、子ども扱いはしないし、アシリパを信用したうえで、ちゃんと対等。ふたりの関係性というか、杉元がそういうふうにアシリパを扱っているところが、すごくいいなと思います」 アシリパの名の意味は“未来”。2013年に女優デビューし、昨年で歴10年を迎えた。女優として描く未来について尋ねると、 「正直、自分でも先がまだ見通せないところはあるんですが、仕事をひとつずつ丁寧に続けていきたい。年齢を重ねつつ、そのときに合った役ができて、自分の人生の経験をその役に生かして歩んでいけたら、すごく幸せだなと思います」 原作は全31巻。このドラマシリーズの後には、再びの劇場版が構想されている。 「久しぶりにみんなが集結して、新しいストーリーを描けるのかもしれないと思うと、すごく楽しみ。きっとライフワークになっていくと思います」 ※「アシリパ」の「リ」は小文字表記 山田杏奈の“ヒンナ”だった食べ物 劇中、おいしいものを食べては“ヒンナ”と感謝するシーンがお約束。 「撮影中にいちばんヒンナだったのは、ドラマの2話で食べたニシン漬け。めちゃくちゃおいしくて、感動しました! 撮影後はジッパー付き袋に入れて分けてもらって、ホテルの部屋に持って帰って、おつまみとしていただきました。私のリフレッシュは食べることとお酒。ウイスキーが好きで、ハイボールはよく飲みます。もちろん適量です(笑)。一日を終えて“帰ってきた~”っていう感じがするので、その時間は欠かせないかな」