実は「スマホ元年」以前のWebコンテンツは消えている? Flashや個人HPを辿る難しさ
「Webコンテンツ」が消えるデメリットとは?
Webコンテンツの消滅は「懐かしい気分に浸りたかったのに残念」という感情的なメリット以上に、後々のインターネット文化に関する研究にも影響してくる可能性があります。 たとえば先に上げた『恋のマイアヒ』関連の空耳FLASHが当時、実際にはどの程度の本数作成されており、どの程度の再生回数があったことで国内でのヒットに繋がったのかを2024年現在から辿り直すことは意外と難しいです。 またGoogle+とAKB48の関係についても述べたように、SNSやホスティングサービスの終了が「そのアーティストやアイドルグループなどの活動記録の消失」に繋がる場合があります。たとえばAKB48の活動を網羅的に研究する機会があったとして、「ぐぐたす」での活動を辿る難易度は高いです。 ・CD ・書籍 など物理媒体ではなく、デジタルでコンテンツを楽しむことが当たり前になった昨今ですが、裏を返すと「Google+」が丸ごと消失したように、そのサービスが終了するとアーカイブが残らないことも意味します。 Wayback Machineにページが残るケースもありますが、全ページが網羅的にバックアップされるとは限りません。デジタルコンテンツの「アーカイブの残し方」は今後も多くの事業者やコンテンツの作り手にとって課題となり得、その課題が解決されずにいた90年代~00年代のコンテンツは消失が大きく進んでいるのが現状でしょう。
オトナライフ